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人員配置表・人員配置図とは?エクセルテンプレートやシステムを活用した人員配置表作成の流れを解説!

人員配置表・人員配置図とは?

終身雇用の考え方から、目指すキャリアに応じた転職が主流になってきた昨今、労働人口の減少もあり企業にとって離職率を下げることは重要な課題になっています。会社に人材が定着するためには、それぞれの人材の特性や能力を活かせる適切な部署や役割を与える必要があるでしょう。

しかし、人員配置が人事の意図に沿った形で機能しているかどうかを管理するのは容易ではありません。この時役立つのが人員配置表や人員配置図です。今回は人員配置表、人員配置図の作成方法や作成する目的について詳しく解説します。

人員配置表・人員配置図とは?

人員配置表または人員配置図とは、戦略的に行った人事異動である人員配置を管理する図表を意味します。従業員を適材適所に各部署に配置した結果、業務効率の向上につながったかどうかを管理することができたり、ひと目で従業員の雇用形態や働き方を確認することができたりと、目的に応じた活用方法があります。

人員配置表(図)には、さまざまな種類がありますが、インターネット上でテンプレートがエクセルで配布されている場合もあるため、気軽に取り掛かりやすい人材管理ツールです。人員配置表を活用して、従業員の現状や個性に合わせた戦略的人事のブラッシュアップが可能になるのです。

人員配置表・人員配置図の作成方法

2つの作成方法を紹介します。

Excelで作成する場合

マイクロソフトオフィス社が提供するエクセルは、一般的に使用されているソフトであるため、多くの人にとって扱いやすく操作方法が分かりやすいという点で優れています。人員配置をエクセルで管理しておくと、人員配置に変更があった際も誰でも簡単に編集が可能です。そのため、細かな操作方法マニュアルを用意する必要がなく、管理者の変更時には引き継ぎ時間の短縮も期待できます。

操作が簡単なエクセルだからこそ、人員配置表(図)で項目を追加または削除したい場合にもデータを破損させることなく編集ができるでしょう。使い勝手が良く、ある程度の人数までは管理しやすいのがエクセルで作成するメリットだといえます。

さらに、エクセルの人員配置表(図)はテンプレートも多種多様に公開されており、インターネット上から無料でダウンロードして利用することも可能です。編集もしやすいのでテンプレートをもとに自社が必要とする内容に合わせてカスタマイズを行うと良いでしょう。

人事管理システムで作成する場合

エクセルではなく、人事管理システムで作成する場合もあります。人事管理システムとは、人員配置の現状を可視化して、業務の効率化や生産性向上を図る際に有効なマネジメントシステムです。エクセルで人員配置表を作成する場合は、部署数や従業員数によってはファイル数が膨大になってしまったり格納場所がバラバラになったりして社内の混乱を招く恐れがあります。反面、人事管理システムを活用するとそのシステム内で人員配置の情報をすべて管理できるのです。

また、社内の人員配置の現状把握だけでなく、将来的な人事戦略のシミュレーションも可能にします。さまざまな要素を含めて検討する必要がある人員配置において、具体的かつ簡単にシミュレーションができる点は大きなメリットです。

そもそも人員配置とは?

人員配置とは、従業員一人ひとりの持っている能力や特性、適性に応じて担当業務を決定し、より効率的に会社の生産性を上げるために行う人事マネジメントのことです。人事にとって、適材適所を見極めて個人の能力を最大限発揮できるようにする「人員配置の最適化」は重要な課題なのです。

また、人員の配置を決定する際に考慮すべきは個人の持つ能力や適性だけではありません。近年は働き方改革の影響もあり、自由な働き方や新しい働き方も生まれています。育児や介護などの家庭事情にも配慮し、従業員の意向を汲んだ上で人員配置を行う必要があるでしょう。

最適化された人員配置を実行すると、以下のような複数のメリットが得られます。

  • 業務効率の改善
  • 生産性向上
  • 従業員のモチベーション向上
  • 人材育成
  • 離職率低下

メリットを最大限享受するためには、人員配置を実行して終わりにするのではなく、適切に実行されているかどうかを確認する「人員配置管理」が重要になります。

なぜ人員配置を行うのか?

人員配置を行う目的は3つです。

①事業計画を達成する

最も重要な目的は人員配置を通して、会社の事業計画を達成することです。事業計画達成のためには、より効率的かつ効果的に業務を進める必要があります。この時、従業員の能力や適性に合わせた人員配置を行うと、一人ひとりが最大限のパフォーマンスを発揮できるようになるため事業計画達成がより近付くのです。

力を入れたい事業のために採用したり異動されたりした人材の離職を防ぐためにも、人員配置を行う必要性は高いといえます。

②人材を育成する

労働人口の減少もあり、各企業が持つ人的資源は限られています。そのため、従業員一人ひとりが会社の発展に貢献できるスキルや能力を身につけられるように人材育成を行う必要があるでしょう。従業員の適性を把握しておけば、長期的な目線でキャリアプランや育成計画を打ち立てることが可能です。

戦略的な育成計画は、個性に応じた働きやすい職場環境の提供につながり、従業員自身も楽しみながら前向きに仕事に向き合えるようになります。

③優秀な人材の離職を防止する

終身雇用制が事実上崩壊している中、優秀な人材の流出を防止することも人員配置の目的の一つです。優秀な人材は豊富なスキルや経験を有しているので、他社にとっても優秀だと評価されやすいものです。そのため会社が働きにくいと感じられた場合には、早くに見切りをつけられて転職されてしまう可能性も十分にあるのです。

優れた人材の離職は会社にとって大きな損失です。適切な人員配置を行い、優秀な人材の能力を最大限発揮できるようにすると良いでしょう。

人員配置にはどんな種類があるのか

4つの人員配置の種類を解説します。

①異動や配置替え

所属部署や業務内容、就業場所の変更などを行う「異動」や「配置換え」は、多くの企業が行っている人員配置です。ジョブローテーションとも呼ばれる人員配置で、新しい環境や仕事を通して、従業員のスキルやキャリアアップを意図して行います。他部署を経験することで、それまで気付いていなかった従業員自身の特性や適性など、潜在的な能力が明るみに出る場合もあります。

個々のスキルや経験、勤務態度などを総合的に評価した上で実施されるのが、「異動」や「配置換え」です。

②雇用形態の変

多種多様な働き方が存在する昨今では、勤務時間や雇用形態も個人の事情に合わせさまざまあります。フルタイム勤務だった人が、家庭事情の変化に伴い時短勤務に変更したり、契約社員だった人が正社員に登用されたりなどの雇用形態の変更も人員配置に含まれます。

「雇用形態の変更」は変更された従業員の、業務負荷や裁量権、給与も変化するので、従業員のモチベーションに大きな影響を与える要素です。

③昇格

「昇格」は多くの場合、従業員のモチベーション向上や職場の活性化に影響を与える人員配置です。ポジティブな印象を持つ「昇格」では、昇格した従業員のやる気につながるだけでなく、責任感の向上も期待できるためミスなく業務を進められるようになるでしょう。

また、昇格した従業員のもともとのポジションに空きが出るため、他の従業員に対して新たな人事を実施できるようになります。社内の硬直化を防ぎ、新鮮さをもたらすためにも有効な人員配置です。

④新規採用

従業員の新規採用には新卒採用と中途採用がありますが、それぞれにメリットがあります。新卒者の新規採用では、社風や会社理念に沿った未来のリーダー候補を育成できる点がメリットです。また、中途の新規採用は、すでに必要な経験や知識、スキルを身につけている即戦力として活躍を期待できる点でメリットがあります。

新たに人材を採用する場合は欠員補充の意味もありますが、社内の鮮度を保ち企業が停滞しないようにする人員配置が、「新規採用」だといえるでしょう。

人員配置表の作成の流れ

4段階に分けて作成の流れを解説します。

①定員計画で大枠を決める

まずは会社が展開する事業に合わせて、必要な人員数を明らかにして定員計画を立てましょう。定員計画とは、目標達成のために、役職や職位も踏まえて必要だと見込まれる人員の数を決める計画のことです。人件費も含めて計画するため、人数だけでなく総合的な人員配置の大枠を作成できます。

役職や人件費も含めて、目標達成が可能な人員数を明らかにしておけば、無駄なく効率的に目標達成が叶うでしょう。

②要員計画で人員配置を計画する

事業に関わる各部門ごとに必要な人員を割り出して人員の配置計画や採用計画を立てることを要員計画と呼びます。全体を俯瞰してから、より細かく部門単位で計画する点が特徴です。

部門ごとに行う業務の内容も踏まえて人員配置に関する計画を立てるので、適切な人員配置が可能になるでしょう。社内で事業の全体像を共有しながら進める過程では、教育制度や職場環境の改善点に気づける場合もあります。

③人員計画で具体的に落とし込

要員計画をさらに具体的にした計画が、人員計画です。経営者側の目線で立てた要員計画をより現場に近い目線で落とし込むことで、会社の目標を達成するために「どの部門にどのような人材が何人必要なのか」が明確になります。

従業員個人の能力や経験にフォーカスして、長期的な視点で異動や配置転換、昇格や雇用形態の変更などを行いましょう。

④代謝計画で差や不足を埋める

あらゆる要素を考慮した緻密な要員計画を立てても、現場目線で作成した人員計画との間に差が生じることがあります。要員計画の通りに人材を確保できなかったり、想定外の追加採用や配置転換が必要になる場合があるのです。

そのため、代謝計画によって要員計画と人員計画との間にある差を埋める必要があります。代謝計画では追加の配置転換や新規採用を計画するので、状況に応じた柔軟な対応が可能になるでしょう。

まとめ

人員配置表や人員配置図の作成は、最適な人員配置を実現するために重要な手段の一つです。従業員一人ひとりの持つ能力や特性、適性のほかにも、従業員自身の希望も考慮して最大限のパフォーマンスが発揮できる環境を整えましょう。

人員配置表は、エクセルのテンプレートを使用したり、専用のシステムを活用することで作成が可能です。会社の状況や目標に合わせて最適な戦略的人事を行うためにも、適切な作成手順に沿って作成することがおすすめです。