コラム

人事関連でお役に立つ情報を掲載しています。ぜひご活用ください。

  1. トップ
  2. コラム
  3. 人事労務・人事戦略
  4. 付加価値・付加価値生産性とは?高める方法について解説

付加価値・付加価値生産性とは?高める方法について解説

付加価値・付加価値生産性とは?

商品やサービスには「付加価値」という言葉が用いられることが多く、これを高めることによって企業は利益を得る仕組みになっています。

付加価値を高めるためには様々な手段が取られますが、例えば商品を独自のルートで入手したり、その企業ならでは技術を駆使して作り出すといったようなことが挙げられます。

また生産性を高めることでさらに大きな利益を追求することができ、付加価値と生産性の2つの要素は無視できません。本記事では主にこれらの言葉の意味をはじめ、付加価値を高める方法についてご紹介します。

生産性とは

まず最初に「生産性」についてお話しします。生産性とはいわば生産効率のことを表す言葉で、「労働力あたりどれだけの成果を出せたか」を意味します。

生産性という言葉には『付加価値生産性』と『物的生産性』の2種類があり、前者については後に詳しく解説します。物的生産性とは従業員一人当たりの生産量を表しており、この数値が高いほど量的にたくさんの生産を行えているということが分かります。

各企業は生産性を高めるために、人材育成に力を入れたり、採用段階で工夫を行なっているところも多いようです。


付加価値とは

次に「付加価値」についてお話しします。付加価値とはイメージ的には粗利に似ており、「売上高−外部購入価格」で計算可能です。消費者的には、サービスや商品を購入する際に「なぜこの商品にするのか」という決め手になるものが付加価値と言い換えることもできます。

他にもターゲット層を絞って訴求する、デザイン性を高める、扱いやすくするといった要素も付加価値として考えられます。付加価値を計算する際には2パターンの方法があり、それぞれ「控除法」と「加算法」と呼びます。一般的には「控除法」が広く扱われています。


付加価値の求め方

先述したとおり、付加価値の計算に用いる数式には2パターンあります。1つ目の控除法は「売上高−他社の価値(原材料費や外注加工費)」で計算できます。

もう一方の加算法は「人件費+経常利益+減価償却費+賃借料+租税公課+金融費用」の式で計算することが可能です。場合によっては、減価償却費を含まないケースも存在します。

2つ目の加算法の計算式を見てわかるとおり、付加価値とは複数のステップを積み重ねた上に成り立っており、単純な工程では生み出すことができないということが分かるでしょう。


付加価値生産性とは

次に『付加価値生産性』についてですが、これは労働力あたりの付加価値を数字で表しているものです。別の名称として、「労働生産性」とも呼ぶことができます。

先ほど説明した「物的生産性」ではシンプルに生産量を多くすることで数字のアップにつながったのですが、ここでは提供したサービスに「付加価値」をどのくらい付与できたかどうかが判断材料となります。この数値が高いほど、労働者一人当たりの生み出す付加価値が高いということになるのです。


付加価値生産性の求め方

付加価値生産性は単純に「付加価値÷従業員数」で求めることができ、場合によっては総資本で割ることもあります。この数値の大きさから現状を分析し、小さければ改善していく必要があります。

世界規模で見た時に「〇〇の国は生産性が低い(高い)」というような場合には、この付加価値生産性の数値が根拠となっています。

単純にこの数値を高くしたい場合は、分母の従業員数を減らせば良いので、少ない労働力でいかに効率的に生産性を高められるかがポイントとなります。

付加価値を高める方法

実際に付加価値を高くしたいときに、どのような施策を行えば良いのでしょうか。もちろん業種によって手段が大きく異なります。例えば、運輸業や賃貸経営、飲食店などといったサービス業であれば、他にはないような体験やサービスを提供することで付加価値をつけることができるでしょう。

賃貸経営であれば、女性に特化したおしゃれな内装の物件を用意したり、楽器の利用やペット対応の物件を用意したり、備え付けの無料のインターネット回線がついた物件を用意するようなサービスが考えられます。

飲食店であれば、その土地の名産品を使った料理を提供したり、通常の飲食店とは異なる演出で料理を提供したり、質の高い特別な素材を扱ったり、スペシャルな気分になってもらえるような接客を行ったり、お客様の目の前で調理を行ったりと様々なサービスの提供が考えられます。

また製造業などの場合には、付加価値そのものというよりも付加価値生産性を高める必要があるため、人件費を抑えたり、業務効率化を推進したり、外注にかかるコストをカットしたり、特許を取得するような新しい商品の開発、新しい市場の開拓、環境に寄り添った製造などが考えられます。実際に人件費を抑えるためには、正社員ではなく非正規社員に作業を行わせることが主流となってきています。また業務効率化を進めるために他の企業にアウトソーシングするという方法をとる企業が年々増加しています。

例えば日立製作所を例に挙げると、管理部門に業務効率化に関するプロジェクトチームを設置し、業務上のムダや重複を確認させています。加えて、深夜と休日のメール発信は原則的に禁止することで、不要不急のメールのやりとりを減らすことになるため、社員の士気を下げない効果がありました。

次にアドビシステムズ社を例に挙げると、これまで文章で行っていた業務を全て電子化しました。印鑑は電子サインに取って代わられ、契約業務そのものも電子化されたため、導入以前は数日かかっていた処理がわずか数時間にまで短縮され、業務の効率化を達成できました。また電子化により、管理にかかるコストも大幅にカットされました。

他にも業務効率化を進めるための施策として、SNSを有効活用したり、ITクラウドサービスの導入、ロボットの活用、業務アプリの活用などが考えられます。特にITクラウドサービスであれば、容易に取り入れることができるため、とりわけおすすめです。

まとめ

商品やサービスの付加価値を高めるためには何か特別なことをしなければならないと考えがちですが、実際には普段の業務を効率化したり、不要なコストをカットしたりすることが付加価値の向上につながるのです。

確かに飲食店などのサービス業であれば、お客様側から見えるものとして、その価値が判断されてしまいますが、ビジネスの場では経営に直接関係する数値として、常に生産性を意識しておく必要があるのです。

これまで付加価値ばかりに意識が向いていた方は、企業の生産性にも目を向けるようにしましょう。