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エンジニアは目標設定がなぜ重要?設定のポイントもあわせて解説

急速に進むIT化の中で、エンジニアがより重宝される時代となりました。コロナ禍の影響もあり、エンジニアを目指す方が増えています。

また、「今よりもっとレベルアップしたい」「さらにスキルを磨きたい」と意気込む現役エンジニアの方も増加中です。もうひとランク上を目指すには適切な目標設定が必要であり、実際に結果を出しているエンジニアは細かく目標設定ができています。

ではなぜ目標設定が重要なのでしょうか。今回は設定のポイントも交えて解説していきます。

エンジニアが目標設定する重要性

エンジニアは受けの姿勢で仕事をしては成長できません。働き方やスキルに合わせて正しい目標設定が必要になります。なぜなら、IT業界は日々飛躍的に進化しており、都度行うべき業務や目指す方向が変わっているからです。

例えば、現在はパソコンよりもスマホを使っている方が多いでしょう。以前まではPC向けにインフラを整えたり、Webサイトをつくったりしておけば良かったかもしれません。

しかし、現在はスマホに向けたサービスを展開できる人材が求められています。さらに言えば、現在はスマホゲームが流行しているため、アプリ開発やゲーム制作が行えると非常に有利です。時代によって求められるスキルが異なるため、エンジニアは常に時代を読んで目標を設定する必要があるのです。「現在よりもさらに給料をあげたい」「常に求められる人材でありたい」と考える方は目標の見直しを行っていきましょう。

エンジニアが目標設定をすることで得られる効果

エンジニアが目標設定することで様々なメリットが得られます。まず最も効果としてあらわれるのは、スキルの発見です。目標を設定して自分自身を見つめ直すことで「今自分に足りないものは何か?」「得意分野から活かせる仕事は何があるか?」などを棚卸できます。

日々エンジニアについて勉強している方、あるいは業務に取り組んでいる方はなかなか自身を振り返る瞬間がありません。あらためて目標を設定すれば、間違った方向に進まず、望んだ先へ歩んでいけます。

また、適切な目標を設定できると、仕事とプライベートの両立が可能になります。例えば、毎日細かくスケジューリングできれば、仕事へのモチベーションが上がるでしょう。

結果、早く仕事が終わる可能性も高く、趣味や習い事の時間に使えます。エンジニアの自己学習に取り組み、さらにスキルアップを目指しても良いかもしれません。以上のように、目標設定することで、自分自身の棚卸ができ、最終的にはプライベートな時間もつくれるのです。

目標設定のポイント

目標設定のポイントは次のとおりです。

エンジニアのキャリアビジョンから逆算する

目標設定する際は自分の将来を思い描きながら、道のりを組み立てていきましょう。最終目標が明確であると、年ごとに行うべき行動がハッキリしてきます。例えば「5年後には人を動かす立場になっていたい」と考えるならば、リーダーシップやコミュニケーションも学ぶ必要があるのです。作業に特化したエンジニアとしてのスキルだけでなく、人との関わり方をさらに学習しなければいけません。

とすると、日々の取り組みが変わってきます。エンジニアとしての業務を行うかたわら、社内外でリーダーシップ研修や組織論講座などを受ける必要も出てきます。さらには、実際に上司から実践的に教えてもらわなければいけないケースも出てくるでしょう。

一方、キャリアビジョンから逆算しないと、やるべき業務がハッキリせず時間を浪費してしまいます。結果、目標を達成できる可能性が低くなってしまうのです。このように、自分があるべき姿を描いた上で、細かい目標を設定する必要があります。

事業目標と擦り合わせる

目標を設定する際は会社の目標と擦り合わせていきましょう。会社が求める人材とマッチすれば、自然と評価も上がって昇給昇格も現実味を帯びてきます。

一方、個人の目標だけが先行してしまうと、会社から必要とされなくなってしまいます。例えば、会社が「サーバーを構築できるインフラエンジニア」を求めているとしましょう。その中で、アプリケーションエンジニアを目指しても、会社の思惑とは外れるのです。

もちろん、自身が学びたいアプリについて勉強するのは大切なのですが、現状は求める人材にあてはめていくのが正攻法です。とくに年齢が若くて経験が浅いと、自分の将来プランを優先させたい場面もあるかもしれません。そんなときでも、会社の目標と擦り合わせていきましょう。

スキルマップに落とし込む

目標を正しく設定するには、スキルマップに落とし込んでみるのもおすすめです。スキルマップは組織やチームが求めるスキルに対し、自己評価していく手法になります。

具体的には縦に「スキル名」横に「名前」を入れていきます。(縦横逆でもかまいません。)スキル名にはプログラミングスキル・設計スキル・制作スキルなどを入力。スキルにあわせて5段階評価、もしくは〇や×を書き込んでいきます。一覧にまとめられることで「誰がどれくらいのスキルを持ち合わせているか?」「今の業務を正しく行える人材は誰か?」が一目で分かるのです。

また、自分自身が見ても、強みや弱みが確認できるため、目標の見直しができます。モチベーションアップにもつながりやすく、現在では多くの企業が導入中です。とくにIT業界ではスキルの可視化が必要不可欠であるため、利用を検討していきましょう。

エンジニアの目標設定【働き方・年数別具体例】

エンジニアの年数別目標設定例を解説します。

エンジニア1年目の目標設定例

まずは1年目の目標設定例を見ていきましょう。とくに会社員1年目のエンジニアの場合、会社のルールも習得する必要があるため、基本的な知識や礼儀作法を覚えるだけで精一杯かもしれません。

そのため、自分自身の目標を綿密に立てるよりも、会社から与えられた目標を着実にクリアするのが良いです。中でも資格取得は会社側も推奨しているケースが多いため、是非チャレンジしていきましょう。

まずはITパスポートから挑戦し、応用情報技術者の資格まで取得できると評価されやすいです。学習した内容がそのまま業務に活かされやすいため、取得する価値は十分にあります。まずはエンジニアの1年目は「下積み時代」と割り切り、基本を学んでいきましょう。

エンジニア3年目の目標設定例

エンジニア3年目は会社にも慣れはじめた時期と言えるでしょう。場合によっては部下を持つ方もおり、徐々に視野が広がっていく期間です。目標については基本から応用にステップアップしていきましょう。

例えば「制作だけでなくセキュリティについても勉強していこう」「AI開発も視野にいれていこう」など、自分自身のスキルアップを目標に設定するのが重要です。

また、3年目になると、自分で考えて行動する習慣も必要になります。会社も積極性を求める傾向にあるため、会議で発言したり、アイディアを生み出したりすると評価が高まるでしょう。そんな点も目標に組み込んでいくと、順調なステップアップができます。

エンジニア5年目の目標設定例

エンジニア5年目はちょうど勢いに乗り始める時期です。ある程度の知識を身に付け、社会人であれば業務が順調にこなせる期間に入ります。部下も増えはじめ、リーダーの職を与えられて活躍する方や、サブリーダーとしてリーダーをサポートする方もいるでしょう。

そんな5年目の目標設定で重要なのは、将来のイメージを明確に描くことです。30歳に近くなる年齢でもあり、自分自身の存在価値を高めるためにも、将来を具体的にイメージしていきましょう。

例えば「アプリゲームの開発を極めるため、専門学校に通う」「リーダーシップを磨くため、プロダクトマネージャ試験に合格する」など、熟練性を向上させていくのがおすすめです。「5年目で差がつく」とも言われるため、とくに5年目は自分を磨き上げていきましょう。

エンジニア10年目の目標設定例

エンジニア10年目はいよいよベテランと呼ばれる時期にも入ってきます。社会人では部下をまとめ、チームとして成績を上げることが最大の目標になります。今までは個人として評価されてきましたが、リーダーとしての評価も加味されてくるのです。

そのため、目標設定も当然5年目とは変わり、よりチームを主体とした内容へと変化。例えば「チームで任せられたアプリの開発を、自分が中心となって納品する」「部下がモチベーション高く働いてもらうため、毎日一人5分のミーティングを設ける」など、視点を広げて設定していきましょう。

また、中間管理職の方も多いため、部下だけでなく幹部とのコミュニケーションも大切になります。日々会社全体の情報を仕入れる必要があり、そんな会社の重要なパイプ役としての目標も設定していきましょう。

エンジニアの成長には目標設定が不可欠

エンジニアが着実な成長を目指すなら、適切な目標設定が不可欠です。現在のIT業界は変化がめまぐるしいため、常に目標を見直し、正しい方向へ自分自身を導く必要があります。

そのためにも、10年先のキャリアビジョンから逆算して設定していきましょう。将来の目標からさかのぼって設定すると、今やるべき課題が見つかります。優秀なエンジニアになるために、是非この機会に目標設定について考えてみてください。