OKRとは何か?運用手順や作成時の注意点、導入例まで解説

OKRとは

目標管理制度において、新しく注目されているのがOKRです。近年、GoogleやFacebookなどが導入し始めています。OKRは従来の目標管理制度とは異なる新たな画期的な手法になります。MBOやKPIと違い、どのような目標管理制度でしょうか。ここではそれぞれの違いや運用手順、注意点、導入例までを説明します。

OKRとは

OKRとは、目標管理制度の手法の一つです。インテル社のアンディ・グローブ元社長が構築した手法であり、Googleなどの企業が導入し始めていることによって近年、注目が集まっています。主な特徴は、目標の追跡や、確認、評価を以前よりも高頻度で行うことにあります。

OKRの基本

一つの目標(Objective)に対し、主要な結果(Key Results)がセットになっています。それぞれを企業や部署、チーム、個人ごとに設定します。

目標(Objective)

OKRのObjective(目標)にあたる部分は、定性的であり、従来より目標がチャレンジングなものになります。また、四半期など3か月ごとに設定する短いスパンであることも特徴的です。全社的に共有されるため、シンプルでわかりやすい目標を設定します。従業員は、会社やチームが設定した目標を基に自身の目標を決めます。

主要な結果(Key Results)

Key Results(主要な結果)は、Objectiveの進捗を図るための具体的な指標になるため、数値で測れる定量的な指標を設定します。また、一つのObjectiveに対し、3つくらいのKey Resultsを用意します。目標達成度も、60~70%で達成とみなすようなストレッチ目標を設定します。

スコアリング

OKRの期間終了後は、達成度の採点(スコアリング)を行います。一つのKey Resultsに対し、%か、もしくは0.0~1.0で達成度を測ります。その平均がObjectiveの値になりますが、スコアリングは必須ではありません。

OKRのメリット・効果

目標サイクルが1か月~四半期の3か月でまわすため、状況に応じて目標を柔軟に変更することが可能です。目標が全社に共有されるため、チーム間のコミュニケーションが向上し、従業員の企業への貢献を実感しやすくなります。目標が高いため、目標に集中し、より挑戦できる環境を構築できます。

OKRとMBO、KPIの違いとは

OKR以外の目標管理制度には、MBOやKPIといったものがあります。それぞれの違いについて説明します。

MBOとの違い

MBOは1年ごとや半年ごとなどの長いサイクルで目標を設定し評価をおこなうため、OKRより評価頻度は下がります。測定方法は定量や定性的など企業によって異なり、OKRの全社共有と異なり、上司と本人との間のみで目標共有します。また、MBOでは、目標達成が報酬に結びつくため、OKRの60~70%とは異なり、目標達成度100%を目指します。

KPIとの違い

最終目標達成までのプロセスや達成度合いを測るための中間指標のため、評価の頻度は、毎月など頻繁になります。また、目標の共有範囲も部門ごとなど狭い範囲になっています。数字を使用した定量的な目標であることも大きな違いです。

OKRの導入・運用手順

実際にOKRを導入する場合の手順を説明します。

企業全体のOKRの設定

全社共通のOKRを設定します。基本的には一つの企業にあたり一つのOKRを設定します。設定する際に、全従業員や各部門からの、ボトムアップによる意見を参考にして設定するのがよいです。企業のOKRを各チームに展開し、フィードバックを受け、必要な場合は調整を行います。定性的な目標と、3つ程度の定量的な主要な結果を設定します。

部門やチームでのOKRの設定

全社共通のOKRを設定したのちに、それと連動させるようなOKRを各部門や各チームごとに設定を行います。これもボトムアップによる設定が良いです。他のチームなどのOKRを参照し、必要な場合は調整を行います。ここでも目標と主要な結果の設定を行います。

個人OKRの設定

チーム内でのOKR設定後は、個人ごとのOKRを決めます。企業のOKRやチーム、同僚のOKRを参照し、同様に、必要な場合は調整も行います。目標と、主要な結果の設定を行います。

週一の進捗確認・中間レビューの実施

一週間に一度、1on1ミーティングなどを行い、チームにおける進捗を確認し、フィードバックを行います。中間レビューとしては、四半期の場合は1.5~2か月経過時点において、全体のレビューを行います。進捗に遅れがある場合は、改善点を話し合い、必要な際には目標を変更する場合もあります。

最終レビューの実施・次の四半期の企業全体のOKRの設定

レビュー期間の最後にスコアリングを行い、チームや全社のOKRを評価します。目標に対する達成度が適切か確認し、次回も同じ目標で良いか、適切でない場合は別の目標を設定するか確認します。

OKR作成時の注意点

OKRを適切に設定し、運用しないと、社内の指標が活用されなくなったり、企業がどこに向かっていけばいいのか混乱を引き起こしてしまう恐れがあります。作成時には以下の点に注意する必要があります。

成果指標の発展

現状維持で達成できそうなOKRを設定してしまうと、チームの成長を見込めなくなってしまいます。順位の低い目標をOKRに含めるのではなく、チームの現在の業務と新たに始まるプロジェクトについて、順位付けを行います。必要な労力や価値の観点から順位付けを行っていけば、チームの成長につながります。

目標の位置が低くならないよう注意

OKRの目標を低く設定すると、チームや従業員の能力やスキルを十分に生かせないことにつかがったり、成長の見込みが望めなくなります。また、OKRを100%達成できても、利益がもたらされないものであれば、別の利益が見込める目標に変更した方が良いです。

目標に対する成果指標が不十分

目標達成のための必要な指標が漏れている場合があると、想定外の失敗が起こる可能性があります。OKRでは決められた目標に向けて全力で取り組むため、すべてを網羅した指標を盛り込む必要があります。

OKRの導入例

ここでは、実際にOKRを導入している企業の例を説明します。

Google

Googleでは、毎四半期に全社での会議を開き、OKRの公開と評価を行っています。OKRの目標は、個人の価値観や信念に基づいて決められます。上司は、頻繁に部下との面談を行い、部下の現状や考えを把握することができます。それと同時に、企業が掲げる目標や戦略に対して、全社員から理解を得られることにもつながります。OKRによってコミュニケーションの活性化につながります。

メルカリ

メルカリでは、OKRとMBOを併用して評価を行っています。3か月に一度データを基に、社員との面談を行っています。半年ごとに各チームのOKRの共有、理解のために合宿を実施しています。全社OKRについても、トップダウンではなく、全員で決定をしています。

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OKRは、現代の変化の激しい時代において、注目されている目標管理制度になります。会社全体で高い目標に挑戦することで能力の向上が期待できます。ですが、新たに目標管理制度を導入するのはなかなか難しいものです。そんな時は人事システムのスキルナビを導入してみてはいかがでしょうか。