労働安全衛生法とは?押さえるべき内容とストレスチェック制度について解説
会社は従業員が安全かつ快適に働ける環境の確立が求められています。そこで重要になるのが労働安全衛生法です。 当法律には働くための決まりがあり、企業は必ず守らなくてはいけません。ではどのような中身なのでしょうか。今回は労働安全衛生法で押さえるべき内容と改定後のポイントについて解説していきます。 労働安全衛生法(安衛法)とは 労働安全衛生法とは社員の安全と健康を確保するために定められた法律です。中身は従業員がストレスを感じず、快適に働くための決まりが記されています。 時代の変化によって内容も変更されており、働き方改革や新型コロナウイルスと関わる内容も記載済み。安衛法は社員が心地良く働くために、なくてはならない法律なのです。 そもそも労働者とは 労働安全衛生法では労働者の定義について書かれています。要約すると「事業者が労働の報酬を支払う対象の人物」です。しかし「同居親族のみで事業を行う場合は労働者ではない」とも明記しています。 給料が支払われる者を労働者と言い、親族のみの会社経営は除外するという意味です。本文中にある「事業者」については次から見ていきましょう。 対象となる事業者 労働者の対象となる事業者について書かれており、要約すると「事業を起こしており、労働者を雇っている者」です。会社運営を行うすべての企業に該当すると言っても良いでしょう。 また、社員の人数によって労働安全衛生法で義務付けられる内容が異なります。後述していきますので、あわせて確認していきましょう。 労働安全衛生法が成立した背景 労働安全衛生に関する法規制は、以前から存在していましたが、労働災害のおこりやすい業種に特化して定められていました。 1947年に労働基準法が制定されてから、業種などを問わず広く、労働安全衛生に関する法規制が定められるようになりました。しかし、高度掲載成長期に労働災害が急増したことによって、労働者の安全や健康を確保しなければならないという意識が高まりました。 そこで、労働基準法の内容から、安全衛生について特化させ、独立した法案が1972年に労働安全性法として作成されました。 労働安全衛生法施行令・労働安全衛生規則とは 労働安全衛生法と密接な関係がある労働安全衛生法施行令と労働安全衛生規則について解説していきます。前提として安衛法の下に双方があると認識しておきましょう。 「施行令」は法律を詳しく明記したもの、「規則」は施行令をさらに細かくルール決めしたものです。記載内容は異なるもののすべてつながっており、根本は同じであると念頭に置いておきましょう。 労働安全衛生法が適用されないケース 労働安全衛生法で適用されないのは親族のみの会社経営だけではありません。他にも船員は対象外と明記されています。また、国会議員・裁判所職員・鉱員なども安衛法が適用されません(一部は対象とされる)。 とはいえ、ほとんどのケースで適用されるため、労働者に該当すると自覚しておいたほうが無難でしょう。 労働安全衛生法と労働基準法の関係 労働安全衛生法と労働基準法は混同されがちですが、中身はまったく異なります。もともとは双方の法律は一緒だったものの、昭和47年に安衛法へと分かれました。労働災害の多発により労働環境を整える必要が出てきたため、法律を分けて安全面に特化したものを制定したのです。 そのため、安衛法は社員の安全性を守る法律、労働基準法はそれ以外の労働に関する法律と覚えておきましょう。 労働安全衛生法の全体像 労働安全衛生法は、以下の全12章から成り立っています。 第1章 総則第2章 労働災害防止計画第3章 安全衛生管理体制第4章 労働者の危険または健康障害を防止するための措置第5章 機械等ならびに危険物および有害物に関する規制第6章 労働者の就業に当たっての措置第7章 健康の保持増進のための措置第7章の2 快適な職場環境の形成のための措置第8章 免許等第9章 事業場の安全または衛生に関する改善措置第10章 監督等第11章 雑則第12章 罰則 事業者が注意するべき規定①:総則 「第1章 総則」では、労働安全衛生法全体に通じる基本的な事項が定められています。 事業者には、ただ労働安全性法で定められた基準を最低限守るだけではなく、快適な職場環境の用意や労働条件の改善など、労働者の安全と健康を確保することが求められています。 また、事業者は国が実施している労働災害の防止に関する施策に協力する必要があります。※(法3条1項) 事業者が注意するべき規定②:安全衛生管理体制 「第3章 安全衛生管理体制」では、事業所において安全衛生の確保をするための体制を明確にする必要があるとしています。責任体制を明確にするために管理者を定めることはもちろんのこと、委員会を定めることを義務付けています。 管理者等の種類 選任を要する事業者・事業場・作業 統括安全衛生管理者(法10条) 原則として常時1,000人以上の労働者を雇用する事業場※林業・鉱業・建設業・運送業・清掃業は100人以上※製造業等は300人以上 安全管理者(法11条) 林業・鉱業・建設業・運送業・清掃業・製造業等を営む、常時50人以上の労働者を雇用する事業場 衛生管理者(法12条) 常時50人以上の労働者を雇用する事業場 安全衛生推進者(または衛生推進者、法12条の2) 常時10人以上50人未満の労働者を雇用する事業場 産業医(法13条) 常時50人以上の労働者を雇用する事業場 作業主任者(法14条) 高圧室内作業など、労働災害を防止するための管理を必要とする作業で、政令で定めるもの 統括安全衛生責任者(法15条) 建設業・造船業を営む、仕事の一部を請負人に請け負わせている事業者 元方安全衛生管理者(法15条の2) 建設業を営む、統括安全衛生責任者を選任した事業者 店社安全衛生管理者(法15条の3) 建設業の元方事業者 安全衛生責任者(法16条) 統括安全衛生責任者を選任すべき事業者以外の請負人で、当該仕事を自ら行うもの […]


