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労働安全衛生法とは?押さえるべき内容とストレスチェック制度について解説

会社は従業員が安全かつ快適に働ける環境の確立が求められています。そこで重要になるのが労働安全衛生法です。 当法律には働くための決まりがあり、企業は必ず守らなくてはいけません。ではどのような中身なのでしょうか。今回は労働安全衛生法で押さえるべき内容と改定後のポイントについて解説していきます。 労働安全衛生法(安衛法)とは 労働安全衛生法とは社員の安全と健康を確保するために定められた法律です。中身は従業員がストレスを感じず、快適に働くための決まりが記されています。 時代の変化によって内容も変更されており、働き方改革や新型コロナウイルスと関わる内容も記載済み。安衛法は社員が心地良く働くために、なくてはならない法律なのです。 そもそも労働者とは 労働安全衛生法では労働者の定義について書かれています。要約すると「事業者が労働の報酬を支払う対象の人物」です。しかし「同居親族のみで事業を行う場合は労働者ではない」とも明記しています。 給料が支払われる者を労働者と言い、親族のみの会社経営は除外するという意味です。本文中にある「事業者」については次から見ていきましょう。 対象となる事業者 労働者の対象となる事業者について書かれており、要約すると「事業を起こしており、労働者を雇っている者」です。会社運営を行うすべての企業に該当すると言っても良いでしょう。 また、社員の人数によって労働安全衛生法で義務付けられる内容が異なります。後述していきますので、あわせて確認していきましょう。 労働安全衛生法が成立した背景 労働安全衛生に関する法規制は、以前から存在していましたが、労働災害のおこりやすい業種に特化して定められていました。 1947年に労働基準法が制定されてから、業種などを問わず広く、労働安全衛生に関する法規制が定められるようになりました。しかし、高度掲載成長期に労働災害が急増したことによって、労働者の安全や健康を確保しなければならないという意識が高まりました。 そこで、労働基準法の内容から、安全衛生について特化させ、独立した法案が1972年に労働安全性法として作成されました。 労働安全衛生法施行令・労働安全衛生規則とは 労働安全衛生法と密接な関係がある労働安全衛生法施行令と労働安全衛生規則について解説していきます。前提として安衛法の下に双方があると認識しておきましょう。 「施行令」は法律を詳しく明記したもの、「規則」は施行令をさらに細かくルール決めしたものです。記載内容は異なるもののすべてつながっており、根本は同じであると念頭に置いておきましょう。 労働安全衛生法が適用されないケース 労働安全衛生法で適用されないのは親族のみの会社経営だけではありません。他にも船員は対象外と明記されています。また、国会議員・裁判所職員・鉱員なども安衛法が適用されません(一部は対象とされる)。 とはいえ、ほとんどのケースで適用されるため、労働者に該当すると自覚しておいたほうが無難でしょう。 労働安全衛生法と労働基準法の関係 労働安全衛生法と労働基準法は混同されがちですが、中身はまったく異なります。もともとは双方の法律は一緒だったものの、昭和47年に安衛法へと分かれました。労働災害の多発により労働環境を整える必要が出てきたため、法律を分けて安全面に特化したものを制定したのです。 そのため、安衛法は社員の安全性を守る法律、労働基準法はそれ以外の労働に関する法律と覚えておきましょう。 労働安全衛生法の全体像 労働安全衛生法は、以下の全12章から成り立っています。 第1章 総則第2章 労働災害防止計画第3章 安全衛生管理体制第4章 労働者の危険または健康障害を防止するための措置第5章 機械等ならびに危険物および有害物に関する規制第6章 労働者の就業に当たっての措置第7章 健康の保持増進のための措置第7章の2 快適な職場環境の形成のための措置第8章 免許等第9章 事業場の安全または衛生に関する改善措置第10章 監督等第11章 雑則第12章 罰則 事業者が注意するべき規定①:総則 「第1章 総則」では、労働安全衛生法全体に通じる基本的な事項が定められています。 事業者には、ただ労働安全性法で定められた基準を最低限守るだけではなく、快適な職場環境の用意や労働条件の改善など、労働者の安全と健康を確保することが求められています。 また、事業者は国が実施している労働災害の防止に関する施策に協力する必要があります。※(法3条1項) 事業者が注意するべき規定②:安全衛生管理体制 「第3章 安全衛生管理体制」では、事業所において安全衛生の確保をするための体制を明確にする必要があるとしています。責任体制を明確にするために管理者を定めることはもちろんのこと、委員会を定めることを義務付けています。 管理者等の種類 選任を要する事業者・事業場・作業 統括安全衛生管理者(法10条) 原則として常時1,000人以上の労働者を雇用する事業場※林業・鉱業・建設業・運送業・清掃業は100人以上※製造業等は300人以上 安全管理者(法11条) 林業・鉱業・建設業・運送業・清掃業・製造業等を営む、常時50人以上の労働者を雇用する事業場 衛生管理者(法12条) 常時50人以上の労働者を雇用する事業場 安全衛生推進者(または衛生推進者、法12条の2) 常時10人以上50人未満の労働者を雇用する事業場 産業医(法13条) 常時50人以上の労働者を雇用する事業場 作業主任者(法14条) 高圧室内作業など、労働災害を防止するための管理を必要とする作業で、政令で定めるもの 統括安全衛生責任者(法15条) 建設業・造船業を営む、仕事の一部を請負人に請け負わせている事業者 元方安全衛生管理者(法15条の2) 建設業を営む、統括安全衛生責任者を選任した事業者 店社安全衛生管理者(法15条の3) 建設業の元方事業者 安全衛生責任者(法16条) 統括安全衛生責任者を選任すべき事業者以外の請負人で、当該仕事を自ら行うもの […]

製造業特化

有資格者一覧表はなぜ必要?作成目的と管理する際の注意点を解説

会社には必ずと言っていいほど資格を保有している社員がいます。ところが「誰が何の資格を持っているか分からない」「うちの会社で国家資格を所持している人はいる?」など、管理していない企業も多いです。 有資格者一覧表としてまとめておけば、様々なメリットがあります。そこで今回は有資格者の特徴や一覧表を作成する目的を中心に解説していきます。 有資格者一覧表とは 有資格者一覧表とは資格を保有している従業員を管理する表です。とくに従業員数が多い企業や資格保有者が大勢いる場合はまとめておいて損はありません。 誰もが見やすい表として一元化しておけば生産性も上がります。一覧表については後述するポイントを押さえて作成していきましょう。 必要な資格を整理する まずは一覧表にまとめる際は必要な資格だけを整理していきましょう。なぜならば、業務につながらない資格を表に記載しても意味がないからです。 加えて不要な資格を表に記入してしまうと、本来重要な資格を見逃したり、整理する際に時間が掛かったりしてしまいます。 そのためにもあらかじめ「どんな資格が必要か?」「うちの会社では何の資格が業務に役立てるか?」を精査しておきましょう。具体的に落とし込んでいけば、本当に必要な資格が分かってきます。 決められたフォーマットはない 一覧表に決められたフォーマットはありません。後述するExcelで作成するのが一般的であるものの、社内システムで独自の管理をしても良いでしょう。 また「有資格者一覧表 フォーマット」でインターネット検索すると、無料でダウンロードできるサイトが見つかります。サイズが複数あったり、使用目的によってフォーマットがいくつか用意されていたり。好みに合わせてダウンロード出来るのがポイントです。 このようなフォーマットを自分達で加工し、使いやすくしても良いかもしれません。 有資格者一覧表の項目 有資格者一覧表の項目に必要な情報をあらかじめ記入しておきましょう。例えばExcelで作成する場合は一番左の列から順に「社員番号」「氏名」「資格名」「その他情報」といったかたちで記入していきます。 資格名には必要な資格を羅列していき、重要度から順に左→右へと並べていきましょう。書ききれない場合はページ数を分けたり、部署ごとにフォーマットを分けたりしてもかまいません。重要なのは見やすいかどうかがポイントになります。 表が完成したら社員番号や氏名を記入し、該当する資格名欄を黒丸で埋めていきましょう。黒丸で表示しておくと、一目で取得可否が分かります。全員分の項目を埋めたら完成です。 有資格者とは 有資格者とは持ち合わせている技能やスキルを証明するための資格を所持している人です。企業が効率的かつ売上向上を目指すのであれば、有資格者に対する理解を深める必要があります。 なぜならば資格所持者の情報を適切に把握しておくと「この業務は専門資格を持ったあの人に任せよう」「自社はある特定の資格を持った社員が多いから、それを活かした新部署をつくれるかもしれない」などの判断がつくからです。 実際に順調に売上を上げている企業は何百種類もの資格を管理しているのも事実。会社がレベルアップするには有資格者の管理が不可欠なのです。 会社が管理する代表的な資格 会社が管理すべき代表的な資格は国家資格・民間資格・社内資格などです。 具体的には国家資格であれば行政書士や歯科衛生士、民間資格はアロマテラピー検定資格やカラーデザイン検定資格、社内資格は管理者育成資格や顧客対応インストラクター資格など。 いずれも知識やスキルがなければ取得できない資格であり、資格によっては取得倍率が何十倍にのぼる場合もあります。 管理すべき有資格 会社が管理すべき資格は前述した「会社にとって利益を生み出せるであろう資格」です。業務に活かせ、売上につながる資格になります。 そのため趣味程度で取得した資格、あるいは業務とは無関係な資格は効力を発揮しません。後述する一覧表に記載してもほぼ意味がないということです。管理者側は資格を管理すべきであるものの、重要性のある資格のみをまとめていく必要があります。 有資格者一覧表の必要性 企業が業務を行う際、「特定の資格を有している」必要があると法令で定められている業務があります。例えば、建設の工事現場では、工事全体の管理者として、経験や技術を持った人を現場に配置することが義務付けられています。その人員配置の際に資格を所有しているかの提出を求められます。 企業側は法令を順守しなければならないので、社員全員の資格情報や経験を含めて把握しておく必要があります。また、人員配置をする際にその情報を基に適切な配置をしなければなりません。 誤った情報で人員配置をしてしまい、法廷違反となった場合は、会社の存続が脅かされる事態になってしまいます。それくらい、資格所有は大切なこととされています。 また、業界によっては、多数の資格が存在しており、数百単位での資格の管理をしている企業もあります。その場合は、社員全員の資格情報を紙で管理するのは現実的ではなく、抜け目なく管理するためにはシステムの導入をしている企業も多くなってきました。 労働安全衛生法で主に求められている資格 建築業法で主に求められている資格 有資格者一覧表はExcelで作成することが多い 有資格者一覧表は自由に作成できますが、基本的にExcelで作成するケースが多いです。なぜならシンプルで管理者の作成労力も最小限に防げるからです。 前述のように一覧表は社員番号・氏名・資格名などの項目をつくり、全社員の情報を埋めていく作業になります。誰でも簡単に作成でき、過度に作り込む必要はありません。オリジナリティあふれた一覧表を作成してしまうと、かえって見づらくなり本末転倒。加えて作業に時間がかかるだけでなく、作成担当者が退職した際の引継ぎも一苦労です。 以上のような理由から有資格者一覧表はExcelで作成するのが良いでしょう。 有資格者を管理する際の注意点 有資格者一覧表を管理する際はいくつか注意点があります。まず最も気を付けておきたいのは資格の更新・有効期限です。期限が過ぎた資格は無効となるため、効力を発揮しません。 管理者が期限を従業員と共有しておくのに加え、場合によっては「有効期限」の欄を加えておくのもおすすめです。また、一覧表が完成したら常に追加や修正を行っていきましょう。更新作業を後回しにしてしまうと、いざ業務に活かそうにも役目が果たせません。そのため、新入社員入社シーズンや人の入れ替わりが激しい時期はまめに管理しておきましょう。 一覧表の書き方と記入の例 以下の情報を基に一覧表の記入をしていきます。 有資格者一覧表を作る目的は3つ ここからは有資格者一覧表を作る目的を解説します。 法令に対して順守・安全な業務を行うため 有資格者一覧表を作るのは法令順守・安全担保が目的です。業務によっては資格が必要な場合もあります。例えば、ボイラを取り扱う場合はボイラ技士免許が必要不可欠。他にも吊上げ荷重が5トン以上のクレーン運転の業務にはクレーン運転士免許が必要です。 資格が必要な業務は多岐に渡るため、あらかじめ一覧表で管理しておくのが重要になります。また、ある業務に資格が必須でなくても「資格が無ければ業務を安全に遂行できない」「資格を保有していないと危険な作業」といった場合もあります。そのようなケースに備えるためにも一覧表の作成が必須です。 製品やサービスの品質を維持・向上させるため 有資格者一覧表を作成することで製品やサービスの品質を維持・向上させられます。 例えば、家電量販店のスタッフは家電アドバイザー資格の取得が必須ではありません。とはいえ取得者が多いに越したことはないでしょう。一覧表をもとに資格の推進を行えば取得者が増え、お客様に最適な家電をおすすめできます。結果的にサービスの向上につながるのです。 このように一覧表を作成すれば、サービス品質の底上げを図れます。 社員の能力を向上させるため […]

製造業特化

スキル管理システムとは?システム導入のメリットや重要な理由を解説!

社員のスキル(力量)を管理しようとする企業は増えてきていますが、実際に運用する中でスキル情報を人材配置や研修制度等に生かすことはなかなかに難易度が高いものです。また、そもそも運用に工数が嵩んでしまい、スキル管理(力量管理)自体を辞めてしまう企業も少なくないようです。 このコラムでは、 についてご説明します。 スキル管理システムとは? スキル管理システムとは、社員のスキルや経験、資格情報などを一元管理できるシステムのことです。今までは紙やExcelでばらばらに管理されていた情報を、人事評価や経営戦略に絡めた分析が一つのシステムでできてしまうので、近年大手企業を中心に導入が増えています。 社員のスキルを可視化、一元管理できる 資格やスキルだけでなく、経験したプロジェクトや人事評価の結果など、人にまつわる全ての情報を総合的に管理することができます。この情報を基に経営戦略を立てたり、新しいプロジェクトの発足を行うことができるようになります。 スキルの管理の統一 今まで、部署やチームに属人化されていたスキル管理を、会社で一元管理することができるようになります。各部署に独自に必要とされているスキルについても、自由に設定が可能です。 全社でこの情報を共有することによって、最適配置や次年度以降の採用戦略に役立てることができるようになります。 スキル管理システムの「スキル管理」とは具体的に何のことか? スキル管理システムの指す、スキル管理とは、社員のデータを共有して管理することを指しています。例えば、 などについてです。 社員に必要なスキルを設計し、その進捗を評価する 社員が活躍するために必要なスキルについて、細かく設計し、システム上で登録や評価などを行います。例えば、営業職については架電スキル、営業スキル、商談スキル、資料作成スキルなどが挙げられます。 各スキルの定義がきちんとしており、評価に繋がれば社員のモチベーションアップにもつながります。つまり、会社の業績にも直結してくることなので、スキル管理は会社の成長には欠かせないものとなっています。 数値化できない社員のスキルを可視化する 数値化が難しいスキルについてもシステムを利用することによって管理することができます。例えば、コミュニケーション能力や、プロジェクトの推進能力などです。 また、今後伸ばすべきスキルについてもシステムを使用することによって可視化することができます。 人事領域におけるスキルとは? 人事領域で用いられる「スキル」とは、「知識力」、「技術力」、「保有資格」だけに留まらず、「周囲とのコミュニケーション能力」等のソフトスキルの包含されます。一般的に用いられる「能力」や「技能」等の意味を包摂しながらも、より広い意味で使用されているのです。昨今では、人事担当者や管理者に、社員や部下のスキルを管理し、人材配置や評価に生かすことが求められています。 では、スキル管理は具体的にどのような効果を生むのでしょうか? スキル管理とは?なぜ重要なのか? 1.能力向上による企業戦略の実行が容易になる 社員のスキルを管理することで、社員個々に合わせて最適な能力向上を促すことが可能です。結果として、社員のスキルは向上しやすく、かつ予見可能性が高まります。そのため、企業戦略が遂行しやすくなるのです。 2.企業競争力が向上する 社員のスキル管理によって社員をより良くトレーニングすることが可能になれば、提供する製品やサービスの改善され、企業競争力の向上に繋がります。 3.最適な人材配置が多くの効果を生む 社員のスキルを把握することで、スキルに応じた最適な人材配置を実現することが可能です。最適な人材配置は、社員の生産性を向上させ、下記のような効果を生むことが期待されます。 実際にどのような用途での活用可能性があるのかは、下記コラムをご参考ください。「新卒入社社員のOJT編」「人事異動と引継ぎ編」 スキル管理が何に効くのかをご説明してきましたが、実際に管理するにあたって、お効くのかをご説明してきましたが、実際に管理するにあたって、多くの企業はExcelや紙を用いた管理をしています。そのため、運用を途中で断念してしまうといった事例が多く見受けられます。そんな中、タレントマネジメントシステムを利用したスキル管理が注目されています。 システム導入のメリット4つ スキル管理システム導入のメリットを4つ紹介します。 プロジェクトに必要なスキルや経験を持っているかわかる プロジェクトへのアサインの際に、感覚を頼りにアサインをしている企業は少なくありません。最良なメンバーを選出するためには、スキル管理を一元化し、個々人にあった業務の振り分けが必須です。 例えば、開発部門では技術力をが求められます。全社員のスキルや能力、資格、今までかかわってきたプロジェクト内容について把握をしておくことによって、新しいプロジェクトでのミスマッチを防ぐことができます。 優秀な社員の発掘と適材適所の人材配置ができる 配属部署によっては、スキルの発揮ができていない社員がいるかもしれません。部署内で生かすことができないスキルでも、異動によって優れた能力を発揮することができるかもしれません。 埋もれていた人材の能力によって、企業の業績アップにつながるなど、大きなメリットを生み出すことができるようになります。また、適材適所の配置にすることによって、社員のモチベーションアップにもつながります。 人事異動の効率化ができる システムを使っての人事異動シミュレーションが可能になります。また、人事異動が発生した際も、引継ぎがシステム上でおこなえるので、スムーズになります。 スキル管理システムでは、スキル人材の検索も可能なので、異動シミュレーションによって、部署のスキルバランスを整えたりすることも可能です。 ミスの削減 スキル管理システムの導入によって、資格の管理もできるため、資格更新期限が切れることがなくなります。そのため、人的に管理していたときよりも、失効してしまうミスが減ります。 また、スキル管理システムの導入は、業務の効率化だけでなく、優柔な人材の特定や、適材適所の配置などを可能にするため、企業の業績アップにつながります。 スキル管理システムに欠かせないスキルマップとは? スキルマップとは、社員の能力やスキルを可視化して一覧にした表のことです。これによって、社員がどのようなスキルや能力を持っているか、足りないかがすぐにわかります。 このマップを利用して、適材適所の配置や、人材育成などに役立てていきます。 社員のスキルを可視化できる 業務を遂行していく中で必要なスキルや、技術、そしてプロジェクトの経験などを可視化することができます。また、経験したプロジェクトの内容や、管理能力などこれまで管理されていなかったスキルについてもスキルとして定義していくことが必要になります。 ISO9001で使用されている ISO9001の力量管理でも、スキルマップの使用がされています。ISO9001とは、製品やサービスの質の管理、顧客が満足できるマネジメントの遂行などを国際標準化機構がさためだものです。 ISO9001は品質マネジメントシステムで、国際規格です。 スキルマップ導入のメリットとは? スキルマップ導入のメリットは、社員のスキルの可視化ができ、それによって人材育成やよりよい配置に生かすことができることです。 […]

スキル管理・目標管理
ISO30414とは?

ISO30414とは?11項目の詳細と導入目的を徹底解説!

会社が持つ経営資源は「ヒト、モノ、カネ」と言われますが、経営資源のうち「ヒト」は教育するほど会社の利益につながるとされています。労働人口の減少が問題になっている昨今においては、会社が保有している人材をいかに教育し最大限活用できるかが重要です。 人材育成への投資の重要性を把握し、投資状況と得られた効果を明らかにするためには、ISO30414を知る必要があるでしょう。日本国内でも注目を集めているISO30414の概要と導入すると得られるメリットや目的を解説します。 ISO30414とは? 言葉の定義について解説します。 ISOとは そもそもISOとは、「International Organization for Standardization」の略称であり、「国際標準化機構」という非政府機関を指します。国際標準化機構の本拠地はスイスのジュネーブにあり、商取引に関わるルールを策定し規格化しています。 例えば、品質マネジメントに関わる「ISO9001」や環境マネジメントに関わる「ISO14001」などの国際的に用いられるガイドラインを発表しています。国際的な基準を自社に導入することで、グローバル化や激化する国際競争に対応が可能になるのです。 ISOが制定した国際規格をISO規格と呼び、ISO規格は「ガイドライン規格」と「要求事項規格」の2種類に分類されます。要求事項規格はISOが定める要求事項を満たしているかを第三者機関の監査により確認され、要求事項を満たしている時は認証証明書が発行されます。そのため、要求事項規格の導入は社内外に良い印象を与えることでしょう。一方ガイドライン規格には認証制度が設けられていません。そのため、ISOが定める国際規格に準じるかどうかはあくまで各企業の自主的な判断によります。 「ISO30414」もまたISOが定めるガイドライン規格のうちの一つです。これは2018年12月に発表された人的資本の情報開示のために参考になる項目が記載されています。11領域49項目にわたってガイドラインを制定しており、このガイドラインに沿うことで世界中の会社が同じ基準で人的資本の現状を把握できます。 人的資本開示とは ISO30414は人的資本の情報開示のためのガイドラインです。人的資本(Human Capital)は、人材が持つ知識やスキル、経験などの総合的な能力が、会社の財産・資本であるとする概念を指します。経済学で用いられる言葉であり、人的資本を開示することは各企業の人材戦略を社内外に公表することを意味しています。 経済産業省は会社の人材を重要な資本であると考え、人材資本経営を重視しています。人材が持つ能力や個性を最大限に発揮させて、長期的な目線での企業価値向上の実現が期待できるのが人的資本経営であり、その効果を得るために人的資本の情報開示が注目を集めているのです。 米国証券取引委員会(SEC)は2020年8月、上場企業に対して「人的資本の情報開示」を義務づけると発表しています。こうした動きも背景に、アメリカではさらに人的資本経営が主流になると考えられており、この動きは日本にも到来することが予想されます。 ISO30414が注目されている理由 3つの理由を紹介します。 ESG投資やSDGsの浸透 国際化に伴い、世界的に環境問題や人権問題が話題になっています。持続的な成長をするためにはESGやSDGsへの取り組みが重要になりますが、企業が社内の人材をどのように有効活用してそうした取り組みを行うかに注目が集まるようになりました。 「ESG」とは「Environment(環境)」「Social(社会)」「Governance(ガバナンス)」の頭文字からなる言葉で、会社経営において重要な要素です。会社が国際社会で生き残り持続的な成長をするためには、短期的目線ではなく長期的な目線で環境問題や社会問題を捉える必要があるでしょう。ビジネス単体よりもビジネスを含む包括的な問題に目を向けて社会貢献する意思が求められているのです。 さらに、「サステナビリティ」として持続可能な社会の実現も重要視され始めています。2015年に国連サミットで採択された「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」は「SDGs」と略され、耳にする機会が増えた言葉です。貧困問題や平等な教育機会創出など、世界各国が協力して問題解決に取り組むべき計17項目の目標が掲げられています。 「SDGs」は日本国内外の会社にとっても重要な目標であり、SDGsの考え方に沿って各社が目標を定めて取り組んでいます。SDGsへの取り組みを実施していることは、社内外へ好印象を与えるのです。ESGはSDGsの取り組み方を客観視する指標になり、人的資本の情報開示によって「Social(社会)」と「Governance(ガバナンス)」に良い影響がもたらされるでしょう。 コーポレートガバナンス・コードの改訂 2018年6月、「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」においてコーポレートガバナンス・コードが改訂されたことも、ISO30414が注目される理由の一つです。 「コーポレートガバナンス(Corporate Governance)」とは、企業経営を監視する仕組みのことです。会社は経営者ではなく資本を出資している株主のものであるという考え方に基づいて、社内外に対して透明度が高く公正で、迅速かつ果断な意思決定を行うことを推進しています。例えば、取締役と執行役を分けて配置する、社外取締役を任命する、社内ルールを明確化するなどがこれに当たります。そして「コーポレートガバナンス・コード」は、上場企業の実効的なコーポレートガバナンスの実現に必要な原則をまとめたものです。 「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」は、上場企業のコーポレートガバナンス強化を目的とする他、投資家と各企業が健全な関係性を築くために開催されました。金融庁と株式会社東京証券取引所が主導して詳細を取り決めています。 改訂後のコーポレートガバナンス・コードには、「事業ポートフォリオの見直しや、設備投資・研究開発投資・人材投資等を含む経営資源の配分等に関し具体的に何を実行するのかについて、株主に分かりやすい言葉・論理で明確に説明を行うべき」と記載されています。そのため、各社は人材投資に関する資金の使い方を明確にする必要があるのです。 人的資本の重要性の高まり 2020年9月、経済産業省は「持続的な企業価値の向上と人的資本に関する研究会報告書」を発表しました。その中では、会社が存続し続け企業価値を高めるためには、効果的なビジネスモデルや事業展開だけでなく、人材戦略も重要であると記載されています。 人材戦略とは、人的資本を活用するための戦略です。社内の人材を最大限活用する戦略を練って実行すると、各企業は激化する競争社会を生き残るための競争力を身につけ、さらに市場価値を高めることができるでしょう。 また、前述のコーポレートガバナンス・コードの改訂とともに投資家と企業の対話ガイドラインも策定されていますが、この中にも人的資本への投資について記載があります。このことからも、会社運営において人的資本に投資して自社のために活用することがいかに重要視されているかが分かるでしょう。人的資本の重要性が認知され、人材育成や人材獲得に対する取り組みに注目が集まるようになったことも、ISO30414が普及している背景にあるのです。 ISO30414導入の目的とは? 導入する目的は4つです。 人的資本の状況を把握するため ISO30414は人的資本の現状を把握するために有効です。従来までは教育制度や研修制度を作って実行しても、人材育成へ投資した結果が会社の利益にどんな影響を与えたかを図る指標がありませんでした。そこで ISO30414を参照し自社の状況把握に努めることで、それまで明確に表現できなかった人的資本の現状を客観的な数値として正確に把握できるようになるのです。 ISOの発表においても、ISO30414は人的資本が組織(会社)の成長に関する貢献度を明らかにすることが目的であると明記されています。 会社の人材を資本であるとする考え方は日本国内でも既にあり、総合報告書に記載されています。総合報告書には、法的に開示するよう決められている財務情報以外の非財務情報もまとめるため、社内の人的資源情報も含む知的財産や企業統治に関わる情報も確認できます。 しかし、総合報告書の記載方法や評価基準に定めはなく表現があいまいになりやすいという課題がありました。定量的なデータでの表現が難しい人的資本は、定性的かつ抽象的な表現になる傾向が強く、報告書に記載してもそれが実際にどの程度のデータなのかという基準がなかったのです。 ISOにより人的資本の情報開示ガイドラインが発表されると、世界共通の明確な基準に則った人的資本評価が可能になりました。客観的なデータに基づいた評価を行えるようになり、会社は過去の状況との比較検討ができるようになった他、各社が情報開示することによって他社との比較検討も可能になったのです。 企業経営の持続可能性のサポート 世界共通のガイドラインに準じることで、日本国内に留まらず世界各国の企業の人的資本情報を確認できるようになります。情報共有が活発化し、国際的にも通用する人材戦略を打ち立てられると、これからの競争社会で生き残る力を高められます。 さらに、情報を開示すると会社の透明性が高まり社外からの信用を得やすくなります。それは将来的に、投資家による投資行動につながったり、求職者の就職先を選ぶ際の判断材料になるでしょう。資金の確保や優秀な人材の獲得は持続的な会社経営のために欠かせません。ISO30414は企業経営の持続可能性のサポートをする意味でも、導入するメリットがあるのです。 戦略人事の実行 戦略人事の実行も、ISO30414が策定された目的の一つです。会社が国際社会で長期的に存続していくためには、効果的な人材戦略の実行が重要になります。 例えば、会社に必要なスキルを持つ人材を獲得する採用活動や、求めるスキルを身につけるためセミナー開催などを実施する人材戦略は、少なからずコストがかかります。そのためコストに見合ったリターン(利益増大など)が得られたかどうかが企業の成長に大きな影響を与えます。 しかし戦略的な人事の重要性を理解していても「どの施策がどの程度会社に影響を与えたのか」「なぜ影響が出たのか」を数値化し、正しく分析するのは難しいでしょう。ISO30414はこの問題を解決するために人材に関わる会社の現状を定量化します。 データから客観的に会社の現状を把握することは、人的資本が会社に与える影響を明確にして自社の課題点や改善点を見つけることにつながります。そうすると各社は課題点を解決した上でより効果的な人材戦略を実施できるようになるでしょう。 HRテクノロジーの推進 「HRテクノロジー(またはHRテック)」とは、「HR(Human Resources)」と「Technology」を掛け合わせた造語です。主に人事や労務領域で用いられるシステムやIT技術を指しており、ISO30414はHRテクノロジーの推進にも役立ちます。 […]

人材育成
スキル管理表

スキル管理表(スキルマップ)とは?目的やメリット、作成手順をテンプレート付きで紹介

スキル管理表とは、業務上必要なスキルを洗い出し、社員がどのくらいのスキルを持っているかを一覧にし可視化した表のことです。そもそもスキル管理表とは何なのか、そして導入する目的や詳しい手順を、本記事では紹介いたします。 また、そのスキルを効率よく管理できるシステムについても紹介します。 スキル管理表(スキルマップ)とは スキル管理表とは、業務上必要なスキルを洗い出し、社員がどのくらいのスキルを持っているかを一覧にし可視化した表のことです。スキル管理表を理解するために、3つの項目に分けて説明します。 以下で、それぞれの項目について詳しく説明します。 ①そもそもスキルとは 「スキル」とは、業務で用いるビジネス能力のことを指します。実務で必要なエクセルスキルやスライド作成スキルはもちろんのこと、英会話能力や自己マネジメントスキル、コミュニケーション力など、業務に直接関係はなくても、業務上必要とされる能力を「スキル」と呼びます。 ②スキル管理表の定義 スキル管理表とは、①で挙げた業務上必要な「スキル」を洗い出し、社員がどのくらいのスキルを持っているかを一覧にし可視化した表のことです。スキルマップと呼ばれることもあります。 スキル管理表を作成することで、 などが一目でわかります。 また一人一人のスキルだけではなく、組織全体の人員配置のバランスやスキル総量も見えるため、部署ごとに人材の偏りがある場合、補充の優先度が適切に分析できます。例えば業務上必要な専門的スキルを習熟した人材が部署に一人しかいないなど、潜在リスクも可視化されます。 ③スキル管理表の例 スキル管理表は「業務上必要なスキルを詳細に分類し、項目別にその社員がどれくらいのレベルで業務を遂行できるのか、数字や記号などで評価できるように一覧になっているもの」が一般的です。 以下が、スキル管理表の一例です。 スキル管理表導入の目的 スキル管理表導入の目的は大きく分けて3つあります。 以下で、スキル管理表導入の目的について紹介します。 ①各社員のスキルをわかりやすく可視化すること スキル管理表を使うと、各社員のスキルが可視化されます。 といった指標になり、業務を効率化することが可能です。 そしてスキルの可視化は、社員や組織全体の弱み・強み分析にも役立ちます。スキル管理表を用いることで、社員・組織の弱みを正確に把握し、人材育成や研修などの参考にすることで、組織のレベルアップが可能になります。 ②社員に合ったスキル強化 部署や役職によって、業務上必要なスキル、伸ばすべきスキルは異なります。 部署や役職に応じたスキル管理表を作成することで、その部署・社員がどんな弱みを持っているのかを把握し、部署や社員に合った適切な人材育成や研修ができるようになります。 ③業務改善の具体策の明確化 スキルマップを作成することにより、その組織や部署でボトルネックとなっているポイントを分析することが可能です。個人のスキルを可視化して弱みを把握し、人材育成などの具体策を明確化することで、組織全体の業務改善・レベルアップも可能です。 スキル管理表作成の7つのメリット スキル管理表を作成するメリットは7つあります。 以下で、それぞれのメリットについて詳しく紹介します。 ①業務の効率化ができる スキル管理表を個人だけでなく組織全体で共有することで、部署ごとの問題点・目標が具体的に見えてきます。その問題点を正確に分析し、それを解決できるような具体的な目標を立て行動することで、業務の大幅な効率化ができます。 ②組織や個人の弱みが一目瞭然になる 社員一人ずつのスキル管理を行い弱いスキルを把握することで、個人だけでなく組織全体の弱みも一目瞭然になります。分析しにくい組織の弱みも、スキル管理表を用いることでわかりやすく可視化され、組織の弱みを解決するための具体策も立てやすくなります。 ③適切な人材配置が可能になる 個人のスキルを適切に把握することで、個人・組織の双方に合った適切な人材配置・人事異動が可能になります。新規事業を立てる際も、必要なスキルを持った人材を的確に探し、配置できます。 ④適切な能力評価が可能になる 基本的に評価は社員からは見えにくく、また管理職が社員一人一人のスキルを正確に把握し評価するのは難しいです。 スキル管理表を作成し社員と共有することで、その社員は自分がどのような理由でどんな評価を受けているのかを公平に知ることができます。また、管理職も評価基準が明確化されることで、適切で公平な評価をすることができます。 ⑤より効果的な人材育成の計画が立てやすくなる 各社員の様々なスキルを可視化することで、組織や部署に足りていないスキルを把握し、適切な教育を適切なタイミングで行うことが可能です。また組織が強化するべきスキルの優先順位をつけることで、長期的な人材育成計画も立てやすくなります。 ⑥社員のモチベーション増加につながる スキルを公平・正確に評価されることで、社員のモチベーションアップにもつながります。また社員は自分のスキルを客観的に把握できるので、学ぶ意欲・向上心も増加します。 それは結果的に、社員のスキルアップ、組織のレベルアップへとつながります。 ⑦リスク管理が可能になる スキル管理表を作成し組織のスキルを可視化することで、今後のリスク管理も可能になります。例えば、専門性の高い重要なスキルを持っているメンバーが部署に一人しかいない場合、その人が休暇を取ったり突然休職・退職をしてしまうと業務が回らなくなってしまいます。スキル管理表を作成し組織のスキルを可視化することで、このようなリスクを人材配置を変えるなどして事前に防ぐことができます。 スキル管理表の作成から運用までの8つの手順 スキル管理表を作成して運用するまでには、8つの手順があります。 以下で、8つの手順を詳しく紹介します。 ①スキル管理表を作成する目的を明確化する なぜスキル管理表を作成するのか、どのように活用するのか、何を改善したいのかなど、目的を明確化します。目的の明確化は、8つの手順を進めるうえでとても重要になります。 ②作成責任者を決める スキル管理表を誰が作成するのかを決定します。組織全体のスキル管理表を社長が作成するのか、各部署ごとのスキル管理表を部署の責任者が作成するのかは、組織や業態により異なります。 どのような役職・階層の人が作成するのかをまず決定し、作成責任者を決定します。 ③スキル管理表の項目・階層を決める […]

スキル管理・目標管理

オンボーディングとは?トレンドになっている背景、メリット、導入方法、企業事例について

昨今認知度の高まっている人事領域のワードに「オンボーディング」があります。このコラムをお読みの多くの方も耳にしたことがあるのではないでしょうか。本コラムでは、その「オンボーディング」の定義、必要性、力を入れている企業事例についてご紹介します。 「オン・ボーディング」とは? オンボーディングとは、”On Boarding”のことであり、採用した新人が、研修やOJT等を通して企業でスムーズに能力を発揮できるようにすることを指します。 上述の通り、研修やOJT等における工夫が最も手軽で身近なオンボーディングの打ち手と言えるのではないでしょうか。オンボーディングの対象になる従業員には、新入社員だけではなく中途入社社員も含まれます。 オンボーディングはなぜ必要なのか? オンボーディングがトレンドになっている背景 近年では、リテンション(離職防止)や人材の流動性の向上による中途採用の強化により、採用した人材が困難なく活躍できる環境を整備することが、企業に強く求められているのです。 オンボーディングは経営にポジティブな影響を与えるのか? それでは、オンボーディングに取り組むことでどのようなメリットが生じるのでしょうか。一般的には下記のようなものが上げられます。 エンゲージメントの向上については下記の記事もご参考ください。タレントマネジメントシステムによる従業員エンゲージメントの向上 リテンション(退職防止)については下記の記事もご参考ください。退職防止(リテンション)とは? オンボーディングの導入方法 今まで、オンボーディングの定義やメリットについてご紹介しましたが、実際に企業に導入する場合には何が必要になり、何に注意すれば良いのでしょうか? 基本的には4つのポイントを整理することが求められます。 入社前の情報収集 入社前に、入社従業員のキャリアの志向性等について把握しておく必要があります。 事前情報に基づく最適配置 事前に収集した入社社員の情報を基に、最適配置を行う必要があります。従業員とって自身が最適なポジションに配属させることは非常に大切なポイントになります。また、最適配置を実現する際に考慮するポイントは、スキルやキャリアの志向性だけではなありません。例えば、対人関係などは考慮する必要があります。 入社前のコミュニケーション 最適配置を実現した後にすべきことは、入社社員の配属部署に所属している社員に、入社社員の情報を事前に伝え、理解を得ておく必要があります。 入社後のフォロー 該当社員の入社後にやるべきことは、定期的な入社社員のフォローになります。入社後は何かとストレスが溜まるものです。上長や人事担当者によるフォローを仕組み化する必要があります。 オンボーディングに注力している企業事例 事例として日本オラクルを挙げます。日本オラクルでは、オンボーディングを「全社員の仕事」として位置づけるだけではなく、研修に力を入れています。具体的には、5週間の研修を実施し、座学での自社に関する知識の獲得だけではなく、ロールプレイング等を通じた知識習得を目指します。また、ナビゲーターやサクセスマネージャーという、入社社員のサポートを目的とするロールを設定し、入社社員の研修の進捗だけではなく、メンタルのフォローを行っているようです。 参考記事 スキルナビ編集部

人材育成
スキルマップとは?

ITSSのスキルレベルとは?7段階のスキルレベルの解説と資格について

インターネットを中心としたビジネスが普及し、ITは欠かせないものとなっています。そしてその普及に伴い、IT人材の需要も高まっています。 ITSSは高度なIT知識や技能を持つ人を育成するための指標として作成されました。IT領域ではどのようなスキルが必要になるのかを明確に示しており、ITSSを基にスキルの習得を目指すことができるようになっています。 スキルレベルの明確化に役立つ「ITスキル標準(ITSS)」とは スキルマップの導入が有効な企業として、真っ先にあげられるのが大企業です。大企業になると従業員は数百~数千人にのぼります。評価のたびに一から全社員のスキルを認識するのは骨が折れます。スキルマップを活用すれば、蓄積したデータから効率的に評価できるのです。 加えてスキルマップは情報共有を円滑に行えます。例えば、社員の特性を上司に報告しなければいけない場合、エクセルで管理したチェック表を見せればスムーズに伝達できます。 退職せざるを得なくなった場合、新任担当者への引継ぎも苦労なくできるはずです。 また、従業員の伸び悩みや離職率の高い企業も、スキルマップの導入が適しています。従業員が成長しきれていないのは、長所を伸ばしきれていないからです。強みを把握できていないとも言い換えられます。スキルマップなら社員の長所・短所を瞬時に認識でき、育成に役立てられるのです。 最後に、社員がすぐに辞めてしまう企業はモチベーションの低さが影響しています。一人一人に合っていない仕事を与えている可能性もあります。スキルマップであれば、適材適所の配置が実現します。 ITスキル標準が策定された背景と目的 経済産業省によって2002年に策定されたITスキル標準(ITSS)は、急成長するIT産業と企業のIT化に応えるために作られました。IT業界では高度な専門知識を持つ技術者が需要であり、ITの導入によって業務効率化や正確な分析が可能になり、競争優位性が生まれました。 多くの企業はIT人材の獲得や育成、システムの改善を必要としましたが、適切なスキルの評価は難しく、それを解決するためにITSSが策定されました。 この標準化により、企業は求めるスキルを明確にし、適切な人材の採用や育成が可能になりました。また、IT人材は自身のスキル向上の目標としても活用されています。 ITSSが規定する7段階のレベル評価 ITスキル標準(ITSS)は、IT系知識と能力を持つ高度な人材として活躍できるかを確認できるように、レベルを7つに分類しています。判断基準がまとめられているため、客観的に人材の到達度を判別する際に活用できます。 これからの時代に欠かせないIT人材を獲得および育成するにあたって、自社に必要なレベルを明確にしておきましょう。 ITSSの7段階レベル 個人に合わせてレベルを判断するのは、慣れないうちは難しいでしょう。判断がブレてしまわないように、しっかりと内容を理解しておくことが大切です。また、内容を理解した上で、はっきりとした判断基準を持つことで、正確な評価が可能となります。 ここでは評価の参考になるように、それぞれのレベルについて詳細に解説します。 エントリーレベルです。業務未経験の人や、新卒採用者などが該当します。必要最低限の知識を持っている状態なので、実務ですぐに活躍できるほどではありません。レベルアップを目指して、積極的な勉強の必要があるとされています。 この段階に到達していると判断できる資格は「ITパスポート試験」です。その他、「LPICレベル1」や「情報検定(J検)情報活用試験」などを保有していると、レベル1には達していると判断できるでしょう。 ミドルレベルであり、ある程度簡単な作業であれば担当できる程度の知識とスキルがあります。実務では上長の指示監督下での作業が必要で、一人で業務をこなすには不十分だといえるでしょう。 「基本情報技術者試験」「情報セキュリティマネジメント試験」などの資格を持っていると、到達していると判断可能です。 ミドルレベルですが、レベル2よりも高度なスキルを有しています。仕事を一人でこなせるようになっている段階で、基本知識に加えて応用知識も持っています。 この段階は「応用情報技術者試験」「マイクロソフト認定システムエンジニア(MCSE)」などの資格保持者が該当します。 ここからハイレベルだといえます。専門とする業務が定まって「高度IT人材」として後進育成にも取り組める能力を有します。 「高度情報処理技術者試験」「情報処理安全確保支援士」といった資格を持っていると、レベル4に到達していると判断可能です。ただし、試験の合格だけでなく、実務経験も評価の指標に加えられます。 また、「ITコーディネータ」や「オラクルマスター(プラチナ級)」なども同レベルだといえます。 企業のハイエンドプレイヤーとして活躍できるレベルです。誰かの指示で動く立場から、指示を出す立場となって、社内のメンバーを牽引していける人材だといえるでしょう。 「ITストラテジスト試験」「プロジェクトマネージャ試験」「システム監査技術者試験」が、このレベルだと判別できる資格とされていましたが、資格の有無以上に実務経験が重視されます。 スーパーハイクラスに該当するレベルであり、企業内のみならず日本にとって欠かせない人材といえます。 テクノロジやメソドロジ、ビジネスを創造する立場として、多くのメンバーを牽引していける知識と能力を有しています。 このレベルの判断は難しく、豊富な知識だけでなく、多くの実務経験を積んでいる必要があります。実務経験の豊富さや、プロジェクトのリーダー経験の有無などから、総合的に判別するようにしましょう。 最も高いレベルの人材です。世界的に活躍できるIT人材としての素養を持っていると判断できるレベルなので、該当する人材は多くありません。 豊富な知識と実務経験はもちろん、世界基準の知識も有している必要があります。先進的かつ革新的なITサービスの開拓および市場化を実現できる人材です。 スキルマップとは? スキルマップというのは、その名の通り「スキル」をマッピング化したもので、社員がどのようなスキルを持っているのか一覧にしておくことです。これはスキル管理には絶対に欠かせないものであり、スキルの一覧を視覚化しておくことで、のちの業務遂行において役立ちます。スキルには「知識」「経験」「資格」があり、業務において求められる水準と比較して、各社員のどの部分が不足しているのかを確認する際にも大いに役立つでしょう。不足している能力を発見することができれば、研修などでサポートしつつ、その力を向上させる方向性で、計画を新たに立てることもできます。 スキルマップと最適配置 スキルマップの作成は、人材の適材適所にも大いに役立ちます。社員の保有スキルが可視化していれば、どの分野に強いのかや弱いのかが分かります。その強みを活かせる業務を担当させることができれば効率的な仕事ができますし、逆に弱い場合はスキルを持った人と組ませて学ばせることもアイデアの1つです。特に中途採用の社員は即戦力として期待されている場合がほとんどですので、保有スキルを最も活かせる部署に配置することでパフォーマンスを発揮できるでしょう。 スキルマップの目的 スキルマップの目的について解説します。 スキルレベルの明確化 スキルマップを活用できれば、従業員の能力やスキルが明確化します。従業員名とスキル項目が星取表のような一覧表に数値化されているため、習熟度がはっきり分かります。「どの人がどんなスキルを所持しているか?」が一目瞭然です。反対に「交渉力は誰が優れているか?」といった逆引きも可能になります。近年は在宅勤務やテレワークが普及しているため、社員が積み上げた技術を知れる機会はなかなかありません。管理表を見れば一目で分かるのは大きな強みです。 また、スキルマップは棚卸表のような使い方ができるのも特徴です。社員一人一人のスキルや能力を部署や企業全体で取りまとめられます。例えば、営業部において交渉力が「5」である人数の割合も知れるのです。適切な人材配置が行えるだけでなく、管理職や経営層にとって、戦略を立てるヒントが得られます。 生産性の向上 ここ数年、人事評価に苦労する企業が増えてきました。それは一人一人と直に話す機会が減っているからです。前述のとおり、在宅勤務の普及が大きく関係しています。加えてコンプライアンスの厳格化により、深い話がしづらくなったのも影響しているはずです。結果的にコミュニケーションの量・質ともに低下し、評価者は苦悩してしまいます。 また、能力やスキルを把握せずに評価すれば、不満がうまれます。社員のモチベーションが下がり、生産性が低下するのは言うまでもありません。そこでスキルマップにはじまる人材マップを導入すれば、評価体制はがらりと変わります。社員間で情報共有が可能になるため、スキルを一から確認する必要はないです。加えて従業員を的確に評価できることで、企業全体の士気が高まります。業務効率化へとつながり、売り上げアップが現実味を帯びてきます。 社員育成の強化 スキルマップに書かれた評価表を参考にすれば、社員育成の強化につながります。スキルマップが注目されている理由のひとつに、ビジョンに沿った人材育成計画の実現があります。一般的な人事評価は交渉力や接客力など、ビジネスマンとして必要な基本的な項目が並べられています。一方、スキルマップはそのような項目に加え、企業が必要とする人材に沿った項目を加えられるのです。例えば「チャレンジ精神のある人材を育てたい」と企業で掲げたとすれば「プレゼンでの発信力」「任意研修への参加頻度」などを加えます。 結果的に上記の項目を中心にスキルマップを作成すれば、チャレンジ精神のある人材が増えます。このようなオリジナルな作り方が実現できるのも、スキルマップが社員の能力やスキルを細かく表現できるからこそです。社員育成の強化を目指している企業は導入する価値があります。 タレントマネジメントにおけるスキルマップとは? タレントマネジメントとは、社員がどのようなスキルを持っているのかという情報から、人材配置や新プロジェクトのメンバー選定、育成プランを立てることです。ですが、社員一人ひとりに現時点での知識や経験のレベルを聞いていくのは非効率的です。そこで「スキルマップ」を活用し、『社員に関する欲しい情報』をいつでも取り出せるようにしておくのです。スキルの視覚化をしておくことで、業務に対する能力が足りないと感じた社員は育成プランに組み込むという風に対応することもできます。今まで発見できなかった社員の弱みにも気づくことができる点でも、「スキルマップ」は人材育成において欠かせない要素といっても過言ではないでしょう。 ⇒グローバルタレントマネジメントについて詳しく知りたい方はこちら スキルマップの作成の方法 具体的なスキルマップの作成方法は大きく分けると3ステップに分類されます。一段階ずつ解説していきますので、自社でどのようにアクションを起こすか考えてみましょう。 必要なスキルを可視化 […]

タレントマネジメント・人材管理

ISO9001(品質マネジメントシステム)とは?導入のメリットや手順を解説ISO9001とは?取得メリット・要求事項・認証手順を製造業向けに徹底解説

ISO(国際標準化機構)は、国際的な標準化を推進する非営利法人であり、世界中の組織や産業における標準ISO9001(品質マネジメントシステム)は、国際標準化機構(ISO)が定める品質管理の国際規格です。取引先からの取得要求が増える一方、「何から手をつければいいかわからない」「取得後の運用が続かない」という悩みを抱える企業担当者は少なくありません。本記事では、ISO9001の定義・規格概要・要求事項から、取得の流れ・費用・期間まで、製造業の実務に沿って徹底解説します。力量管理やスキルマップとの関係も具体的に紹介しますので、認証取得を検討している方はもちろん、維持・改善を目指す方にもご活用いただける内容です。 ISO9001とは? ISO9001は、組織が顧客満足を継続的に向上させるための品質マネジメントシステム(QMS)の国際規格です。現行バージョンはISO 9001:2015(日本ではJIS Q 9001:2015)であり、製造業・サービス業・建設業など業種を問わず世界170か国以上で導入されています。 ISO9001の定義と目的 ISO9001の目的は、組織が安定した品質の製品・サービスを提供し続ける仕組みを構築することです。「どの担当者が対応しても同じ品質が出せる状態」を組織として維持・改善することを求めており、個人の能力頼みではなく、プロセスと仕組みで品質を担保する考え方が根底にあります。認証取得自体が目的ではなく、PDCAサイクルを回しながら組織力を高めていくことが本来の目的です。 認証取得が求められる背景 製造業においては、大手完成品メーカーから下請け・協力工場へのISO9001取得要求が年々増加しています。特にティア1・ティア2サプライヤーへの要求は強まっており、新規取引の条件として認証取得を求めるケースも珍しくありません。また、品質トラブルが発生した際に「管理の仕組みがあったか」を問われる場面でも、ISO9001の有無は大きな判断材料になります。 ISO9001の規格概要 ISO9001はリスクベース思考とPDCAサイクルを組み合わせた構造を持ちます。2015年版から「リスクと機会への対応」が明示されたことで、単なる文書管理ルールではなく、経営と直結したマネジメントシステムとして位置づけられています。リスクベース思考とは、抽象的な概念ではなく、たとえば「熟練工の退職による技術流出」をリスクとして捉え、その対策として力量管理を強化するといった、経営リスクを回避するための実践的な思考法です。この観点から見ると、後述する7.2条「力量」の要求事項は、品質事故リスクを組織的に低減するための中核的な仕組みといえます。 品質マネジメントシステム(QMS)の7原則 ISO9001が基盤とする品質マネジメントの7原則は次のとおりです。 これらは規格要求事項を正しく理解・運用するための思想的な土台です。特に「人々の積極的参加」は後述する力量管理(7.2条)と密接に結びついており、従業員のスキルを可視化・育成する取り組みがQMSの根幹をなしています。 PDCA構造で見るISO9001 ISO9001の要求事項(4〜10条)はPDCAサイクルに対応した構造になっています。 この構造を理解しておくと、各要求事項が「なぜ必要か」を現場レベルで説明しやすくなります。 ISO9001の規格要求事項 主な要求事項一覧(4〜10条) 条番号 タイトル 主な内容 4 組織の状況 内外の課題把握、利害関係者のニーズ・期待の特定 5 リーダーシップ 品質方針の策定、役割と責任の明確化 6 計画 リスクと機会の対応、品質目標の設定 7 支援 資源・人材・力量・コミュニケーション・文書化情報の管理 8 運用 製品・サービスの提供プロセスの計画・実施・管理 9 パフォーマンス評価 顧客満足の監視、内部監査、マネジメントレビュー 10 改善 不適合・是正処置、継続的改善 7.2 力量に関する要求事項(力量管理の根拠) ISO9001の中でも人材管理に直結するのが7.2条「力量」です。要求される内容は、大きく以下のa)からd)の4点に整理されます。 特に「有効性評価」は見落とされがちなポイントです。研修を実施しただけでは不十分で、「研修前後でスキルが向上したか」を客観的に記録・評価する必要があります。研修後アンケートによる本人の満足度調査はスキル向上の証拠として認められないケースが多く、監査で最も指摘されやすい箇所のひとつです。有効性評価の具体例としては、研修から1〜3か月後に実施する「現場での単独作業の合否判定」や、担当工程における「製品不良率・手戻り率の変化記録」など、行動や業務結果に基づく客観的な記録が推奨されます。詳細はISO9001における力量(7.2)の詳細解説を参照してください。 文書化が必要な情報 ISO9001では維持すべき文書(手順書・計画書等)と保持すべき記録(実施証拠)を区別して管理します。特に監査対応で重要なのは力量・教育訓練の記録、資格証明書、内部監査の記録、是正処置の記録などです。記録が散在していると、監査員からの質問に即答できず、不適合指摘につながります。 他のISO規格との違い ISO9001(品質)とISO14001(環境)の違い 比較項目 ISO9001 ISO14001 […]

スキル管理・目標管理

職業能力評価基準(スキル評価基準)とは?基本構成や導入ステップについて解説

企業において人材の育成や適切な評価の実施は従業員のモチベーションを高めるだけでなく、生産性の向上にもつながります。しかし人材の指導方法がわからない、あるいは最適な評価をする方法が定まっていないなどの悩みを抱えている企業も存在します。今回紹介する「職業能力評価基準」は、それらの問題点を解決する役割を持っているといえるでしょう。この概要を理解し、段階を踏んだうえで活用できるように学んでいきましょう。 職業能力評価基準(スキル評価基準)とは それぞれの職種が行う仕事において、知識・スキル・職務実行能力を細かく分けたものが「職業能力評価基準」です。これは国内で採用されている評価制度の大きな要素でもあります。2021年の段階では、どの職種にも共通して求められる経理や人事などの他にも、ホテル業、在宅介護などの計56種類が追加されています。 スキル評価とは? 職業能力評価基準よりも広義的な意味を持つ言葉に「スキル評価」や「スキル評価基準」があります。 「スキル評価」という言葉は、業務を進めるにあたって必要な能力や知識、経験を従業員1人ごとに評価することを意味します。 必要とされる能力を持っているか、能力値としてはどのレベルまで到達しているのかなどを可視化できるため、人材育成の現場で取り入れる企業が増えています。 この評価は、直属の上長が判断するケースと、自己評価したものを上長がチェックするケースの2パターンに分かれます。 職業能力評価基準を企業が活用することのメリット 評価基準を採用すると、どのような効果が得られるのでしょうか。ここでは企業が活用するにあたってのメリットについて説明します。 人材育成への活用 人材のスキルや能力を可視化することによるメリットは、人材育成がスムーズに進むという点にあります。 従業員一人ひとりについて保有スキルが分かっていれば、個人に合わせた効果的な指導や、効率の良い育成計画が立てられるでしょう。 従業員本人にとっては、自分の能力値を客観的に確認できる良い機会です。どのスキルが不足しているのかが明確になり、自分が目指すキャリアビジョンに沿ったスキル習得に励みやすくなるのもメリットだといえます。 社内制度・人事評価の基準への活用 社内で行われる制度や評価方法について、あらためて検討するための材料にもなります。内部の仕組みを現代の流れにあわせて変更しないと、従業員のモチベーション低下にもつながります。そのためには企業として1から見直し、既存の制度をうまく調整する必要があるでしょう。従業員をより深く評価するためにも、うまくPDCAを回す要素として取り入れてみましょう。 採用への活用 企業としてどんな能力を持っている人材が重要なのか、あるいはどんな役割を行ってもらうのかなど、採用時の参考になります。「採用した人材の能力が不足していた」「企業として優先する能力が違っていた」などの失敗を防ぐためにも、明確な採用戦略を構築する必要があります。従業員の育成や社内の制度の見直しの他にも、採用の面でもぜひ活用してみてください。 職業能力評価基準(スキル評価基準)の基本構成 おもに仕事の内容を以下の4つに分けて、構成されています。 このように4つに分かれているだけではなく、それぞれの項目で行われる仕事の範囲や責任の大きさによってレベルが区分されています。このレベルは1〜4まであり、数値が大きいほど業務遂行における範囲や責任がともないます。 提供されているツール 評価基準をうまく活用するために、さまざまなツールが使用されています。ここでは提供されているなかでも、よく使用されるツールについて説明します。 キャリアマップ 評価で決められている4段階のレベルにあわせて、ロードマップのような役割をしているのが「キャリアマップ」です。各職種で仕事に取り組むとき、どんなキャリアを進んでいるのかが明確となります。さらにレベルを高めるためにどのくらいの年数が必要なのか、どんなことを実施するべきなのかが表示されています。 職業能力評価シート それぞれの従業員に求められる職務を行うために、どんな基準を達成すべきかを評価するシートです。チェック型に作成されたシートに記入すれば、従業員がどのくらいのスキルを持ち合わせているのかを評価できます。このシートの他にも、保有すべき知識やスキルの基準を表したツールもあります。自社にあったシートを選択しつつ、うまく組み合わせながら評価を行うことが大切です。 モデル評価シート・モデルカリキュラム 厚生労働省が公開している公開ツールの1つです。「モデル評価シート」と「モデルカリキュラム」は、職業訓練に役立ちます。 業種別や職種別に必要な能力がまとめられているので、自社で検討せずともスキルレベルの評価ができるようになっています。 さらに、同じように業種と職種別にモデルカリキュラムが公開されているため、どのような過程を踏むのが望ましいかがイメージしやすくされているのです。 推奨されている導入ステップ 評価基準をうまく自社に取り入れるためには、どのような手順を行えばいいのでしょうか。ここではおすすめのステップについて説明します。 目的の明確化 まずは導入にあたって、どんな目的を持っているのかを明確にする必要があります。自社にとってなにが必要なのか、どんな課題を達成したいのか、などをあらためて考えてみましょう。これらを明確にすれば、どのような活用ができるのかが見えてくるでしょう。目的が曖昧な状態で導入しても思うような効果が現れないので、最初の土台を固めることが大切です。 職業能力評価基準を自社にあわせる 評価基準は固定的なものではなく、自社にあわせて自由にカスタマイズが可能です。必要のない項目は取り除き、足りない項目はオリジナルで付け加えることで、自社にフィットしたものが完成します。導入後も「必要な項目があった」「この項目は消す必要がなかった」などの発見があるはずです。少しずつトライアンドエラーを繰り返して内容をブラッシュアップしましょう。 レベル設定を行う 基準を明確にしたうえで、適切なレベルを設定します。経験年数ごとにレベルを上げていくようにすれば、従業員も仕事に対してのモチベーションが上がりやすいです。基準が不明瞭となると、自身の知識・スキルが上がっているのかわからなくなるだけでなく、どのように仕事を行うべきか困惑する可能性があります。従業員の不満につなげないためにも、納得のあるレベル設定を行いましょう。 現場に展開し、意見をもらう テスト運用として部分的に現場で導入を開始し、従業員に実際の手応えを聴取します。一度にすべての機能を導入すると修正点が見つけにくいので、焦らずいくつかの段階に分けながら進めましょう。導入前には気づかなかった修正点が見つかった場合は改善を行い、徐々に質を高めます。このようにPDCAを回すことで、企業に最適な評価基準が生まれます。 自社内でカスタマイズを行う場合のチェックポイント 導入の4ステップで自社の独自性があるような評価基準を作成しますが、どのように構築すればいいかイマイチわからない人も多いと思います。ここではカスタマイズの際におさえるべき点について説明します。 自社に合った制度になっているか 第一に、自社の型にはまるような制度になっているのかを考える必要があります。評価基準の項目は、決してすべての企業にフィットするように作られているわけではありません。企業によっては「この項目はボリュームを増やしたい」「この項目は必要ない」ということも多いです。そのまま取り入れるのではなく、自社の目的やニーズを踏まえたうえで追加・削除項目を選択しましょう。 名称は適切か 評価基準の項目の取捨選択も重要ですが、名称を吟味することも忘れてはいけません。名称によって意味を誤認してしまったり、納得しにくい内容となったりした場合、本来の機能を遂行できなくなる可能性があります。名称がわかりにくい場合は、意味が通じるように変更しておきましょう。 現場の社員に使ってもらえそうか せっかく評価基準を自社のスタイルに変更しても、うまく活用しなかったら意味がありません。従業員が十分に使用できるかを確認する必要があります。もし上司が従業員に対して評価を行うとしたら、その層の人たちが問題なく使用できるかどうかをチェックします。人によって使い方が異なる、内容が複雑すぎてなかなか進まないなどがある場合はすぐに修正をしましょう。 そのほかのスキル評価の方法 2つの方法を紹介します。 スキルマップ(力量管理表)を用いる スキルマップ(力量管理表)をつくると、スキル評価がやりやすくなる可能性があります。個人のスキルを可視化できるようになれば、評価も容易になるはずです。 作成時は活用の目的を明確にするように心がけましょう。人材育成が目的なら、将来獲得したいハイレベルなスキルも含める必要があります。 業務内容ごとに求められるスキル、獲得してほしいスキルなどをできるだけ詳細に書き出すとより効果的です。 […]

製造業特化
ナレッジとは

ナレッジとは?社内で共有する6つのメリットと最適なツールの選び方

ナレッジは、情報や経験を通じて得られる理解や洞察のことを指し、組織において有益な財産の一つでもあります。 この記事では、「ナレッジとは」というキーワードを元に、重要性や共有するメリットを紹介し、ツール選びの際に意識する点などを解説します。 知識共有による効果的なコラボレーションやイノベーションを実現し、組織の競争力を向上させるための具体的な方法について理解を深めましょう。 ナレッジとは 「ナレッジ」は、ラテン語の「scientia(知識)」に由来し、知識や情報を指す一般的な用語です。これは人が学んだり経験したりして得る情報や理解、スキルなどを指します。ナレッジは個人や社会の発展に不可欠であり、さまざまな分野で活用されています。 また、ナレッジは個人や組織の競争力向上にも大きく影響し、新しいアイデアや創造的な解決策の基盤となります。それゆえに、知識を共有し、更新し、活用することは、進化する社会において重要な役割を果たします。 ナレッジは知的な資産であり、持続可能な発展や問題解決の鍵となる要素です。 ビジネスにおけるナレッジの意味 ビジネスにおけるナレッジは、組織にとって有益な情報や付加価値のある知識・経験を指します。組織で成果をあげるために必要な要素であり、競争力を高める鍵とも言えます。 組織が持つナレッジは、市場の動向や競合情報を把握し、効果的な戦略を立てる際に役立ちます。また、従業員の経験に基づく知識は、問題解決やプロジェクトの推進において組織の効率性を向上させ、付加価値を提供します。さらに、組織内でナレッジをシェアすることは、新たなアイデアの創出やイノベーションの促進につながるでしょう。 ナレッジの獲得、保持、共有を重視し、これを活用して組織は持続的な成長と競争力の強化を図るべきです。 ナレッジに似ている用語とその違い ナレッジの類義語はいくつかありますが、その用語の意味とナレッジとの違いについて解説していきます。 ノウハウとの違い ノウハウはしばしば「知恵」とも表現され、知識を実際の行動やスキルに変換する能力を指します。 「どうやるか」や「何をすべきか」といった実践的なステップや方法論に焦点を当てるものであり、経験や実務で培われます。知識を活用して問題を解決し、タスクを効率的に遂行するための実用的なスキルです。 ビジネスの世界では、特定の業界や職種に関するノウハウが特に重要です。たとえば、プロジェクト管理のノウハウ、マーケティング戦略のノウハウ、製品開発のノウハウなどがあります。 ノウハウはその知識を「実践に活かす能力」と言えるでしょう。 スキルとの違い スキルは「技術」とも関連付けられ、特定の活動や任務を遂行するための実用的な能力や技術を指します。「どうやるか」や「何をするか」といった実践的な行動に焦点を当て、ナレッジを実際の作業やタスクに応用する能力を示します。 スキルは練習や経験によって習得され、実践的なものとするためには時間と努力が必要です。 ビジネスの世界では、プロジェクト管理のスキル、プログラミングのスキル、コミュニケーションのスキルなど、さまざまな分野でスキルが求められます。 スキルはその知識を「実際の行動やタスクに適用する能力」と言えるでしょう。 ビジネスシーンにおけるナレッジの使用例 ビジネスシーンにおけるナレッジの使用例は多岐にわたり、組織の成功に大きく関わります。ナレッジの使用例を具体的な例文とともに解説します。 ・戦略策定のシーン 「市場での競争力を維持するため、競合分析から得たナレッジを活用して新製品の戦略を立案しました。」 ・プロジェクト管理のシーン 「プロジェクトチームは過去のプロジェクトからのナレッジを共有し、リスクを最小限に抑えながらタイムラインを達成しました。」 ・マーケティングキャンペーンのシーン 「顧客の購買行動に関するナレッジを基に、パーソナライズされたマーケティング戦略を展開しました。」 ・品質管理のシーン 「製品の品質を向上させるため、不良品に関する過去のデータからのナレッジを使用して製造プロセスを最適化しました。」 ・知識共有のシーン 「チームメンバーは専門知識を共有し、プロジェクト全体の成功に貢献しました。」 具体的に、ナレッジは、データを基にした情報、これまでの業務において獲得した経験やベストプラクティス、専門知識などを指します。 ナレッジという言葉は戦略、プロジェクト管理、マーケティング、品質管理、チーム協力など、多くのビジネスプロセスにおいて活用され、組織の効率化と成果向上に寄与します。 ナレッジを蓄積・共有する6つのメリット ナレッジを蓄積、共有することで、多数のメリットがあります。 業務の効率化 ナレッジの蓄積と共有は、業務の効率化において鍵となります。特に、フォーマットやフローの統一とマニュアル化は、業務の効率向上に大いに貢献します。 統一されたフォーマットやフローにより、業務プロセスが整理され、作業手順が明確化されることで、業務の一貫性が高まり、ヒューマンエラーや混乱の減少が期待できます。 また、マニュアル化によって従業員はステップバイステップのガイドに従い、業務をスムーズに遂行でき、効率的な業務遂行が可能になります。結果として、業務プロセスの迅速化、品質向上、コスト削減が期待でき、競争力の強化につながるでしょう。 業務の属人化の改善 ナレッジの共有によってフォーマットやフローが明確に共有されると、業務の属人化が解消され、業務がより効率的で一貫性のあるものとなります。 個々の従業員が特定のスキルや知識に頼らずに作業できるため、業務の一貫性が高まり、エラーやリスクが軽減されます。また、新入社員や代替要員にとっても、共有されたフォーマットやフローを参照しやすくなり、業務の継続性が確保されるでしょう。 組織全体での業務の平準化は、効率性向上や品質管理の向上につながり、組織の競争力を高めます。 組織内の連携強化 ナレッジの蓄積と共有は組織内の連携を強化します。情報共有がスムーズに行われることで、部署間の伝達ミスを予防し、コミュニケーションの効果を向上させます。また、共有されたナレッジは知恵やアイデアの宝庫となり、積極的な意見交換を促進します。その結果、部門間で連携がしやすくなり、問題解決やプロジェクトの成功に向けた共同作業ができるでしょう。 組織内で協力し、連携しやすい環境になることで、効率性の向上と競争力の増強につながり、組織全体の成果につながります。 人材育成の強化 ナレッジの蓄積と共有は、組織内での人材育成を強化します。ベテランの知識や経験が若手に受け継がれることで、新人はより早くスキルを習得し、組織内での成長が促進されます。ベテランからの指導や共有されたナレッジを通じて、個人のスキルアップが実現し、組織全体の専門性が向上するでしょう。 このプロセスは組織の持続可能性を高め、人材の価値を最大化する一方、ベテランの経験や知識を継続的に活用できるメリットももたらします。ナレッジの共有は、組織内の能力強化と成長に不可欠な要素と言えるでしょう。 教育コストの削減 ナレッジの蓄積と共有は、社員教育や知識の引継ぎにおけるコストと時間のロスを削減します。新入社員や後続の従業員は既存の知識ベースを活用し、スピーディーに業務に適応できます。これにより、繰り返しのトレーニングや指導に費やすコストが削減され、効率的な教育プロセスが実現します。 […]

人材育成

タレントプールとは?定義や、メリット、デメリット、導入企業事例、導入方法、HRテックの活用について

ジョブ型雇用制度やタレントマネジメントのトレンド化に伴って、タレントプールという言葉に注目が集まっています。聞き覚えのある方もいらっしゃるかとは思いますが、きちんと定義を理解されている方は少ないのではないでしょうか?今回は、タレントプールの定義や、メリット、デメリット、導入企業事例、導入方法、HRテックの活用についてご紹介します。 タレントプールとは? タレントプールとは、企業が中長期的に確保することや、確保する仕組みの事を指します。具体的には、社内の優秀な人材をリストアップしたデータベースのことであり、そのデータベース自体が紙かExcelかデータベースかは問いません。常に刷新されており、閲覧権限のあるユーザーが簡単に閲覧できる状態である必要があります。 外部環境の変化によって様々な企業経営にも変化が生じています。その結果、多くの企業で優秀な人材の獲得が喫緊の経営課題になっています。その解決策としてタレントプールの活用が検討されているのです。 タレントプールを導入するメリットとは? 採用において これは、社外の候補者に自社の採用サイト経由でタレントプールに登録してもらうことで、現時点では候補者の求めるポジションが無い場合であっても、引き続き企業側が候補者にコンタクトできる状況を保っておけるのです。 人材育成において タレントプールは人材育成においても有効に機能します。アセスメントなどを通して把握した滞在能力の高い従業員をタレントプールに確保しておくことで、その後の研修や人事異動を行いやすくなるのです。 タレントプールを導入するデメリットとは? 導入に際して工数が生じる点がデメリットとして挙げられることも多いですが、タレントプールの刷新が行われなくなった際のリスクも大きなデメリットの一つです。タレントプールにプールする従業員の質や企業側の定義する人材要件は常に変化します。そのため、その変化併せて、タレントプールも常に刷新していく必要があります。この刷新が滞ってしまった場合、企業にとって優秀な人材として最適ではない人材が「優秀」というレッテルを貼られ、研修や人事異動の有効性が低下してしまうと考えられているのです。 タレントプールを導入している企業事例とは? インテル 半導体企業のインテルは、採用段階においてタレントプールを導入しています。具体的には、自社に関心を持った社外人材に、自社採用サイト経由で候補者情報を登録させ、その候補者に適正があるとインテル側が判断したポジションが募集を開した際に、候補者に該当ポジションが募集を開始した旨を通知する仕組みになっているのです。 タレントプールを導入・運用する方法とは? タレントプールの導入について 導入のポイントは3つあります。 それぞれについて解説します。 タレントプールの運用目的を明確化する 上述した通り、タレントプールは大きく分けて二つに分類されます。もっとも、企業によっては、自社特有のタレントプールの設置を検討することもあるでしょう。実際にタレントプールの導入・運用を行う前に、導入・運用の目的を明確にしておく必要があります。この時に、タレントプールの閲覧権限保持者や刷新を担う担当者を決定するとよいでしょう。 優秀な人材の要件を決定する 次に、自社における優秀な人材の要件を決定する必要があります。やり方はいくつかあるかと思いますが、例えば、過去に高い人事評価を獲得した人材像から分析する等の手段が考えられます。 タレントを登録する 最後にタレントを登録します。自身に登録させる場合、タレントプールの運用担当者が登録する場合の二通りが考えられますが、タレントプールを設置する目的を鑑みて決定すると良いでしょう。 タレントプールの運用のポイント プールの刷新 上述した通り、タレントプールは常に刷新しておく必要があります。担当者は、運用しているタレントプールの人材要件と登録している人材について、常にモニタリングし、タレントプールの刷新を図っていく必要があります。 HRテックをタレントプール運用に活用する方法について タレントプールの運用には、リアルタイムで登録されている従業員の情報を確認したり、刷新したりすることが欠かせません。その際、HRテックの利用は、非常に大きな助けになります。タレントプールの導入・運用に際しては、HRテックの利用も検討すると良いでしょう。 タレントプールに役立つおすすめのツール 『MyTalent』はタレントプール機能も有する、採用マーケティングオートメーション(MA)サービスです。 採用管理システム(ATS)との連携や、候補者データベースの構築、キャリア登録サイトの設置や自社採用サイトとの連携、メールマーケティング、候補者の興味度の数値化など、求職者や過去接点の在った候補者のタレントプール構築から半自動のアプローチ、仕組化までを実現することが可能です。 プランは5種類以上存在し、アプローチが必要なデータ数に応じて利用金額が変動します。 候補者データ整理やアプローチ、スカウト配信、面談調整等の人的サポートも受けることができるため、人事体制が未成熟であったり、リソース課題があっても、サポートを受けながらタレントプールを始めることが可能です。 日本初の採用MAサービス│MyTalent 参考記事 スキルナビ編集部

HRテックタレントマネジメント・人材管理
人材育成におけるコーチング

人材育成におけるコーチングの利点と具体的なやり方とは?

人材を育成するにあたって、ただ単に仕事を教えていれば、部下が自ずとスキルを身に付けることができるとは限りません。時と場合に応じて、最初から答えを教えてあげたほうがいいケースも存在しますし、その一方で部下自身が頭を使って考えることで効果的になるケースも存在します。それぞれを「ティーチング」と「コーチング」と呼ぶのですが、本記事では特に「コーチング」のメリットについてご紹介しましょう。 コーチングとは 一般的に用いられるコーチングとは、個人や組織の目標達成をサポートすることを指します。使われる場面としては、教育やスポーツ、ビジネスなど、非常に幅広い分野が考えられます。正確な定義としては「コーチングとは、目標達成に必要な要件を相手とともに確認した上で、相手の自発的な行動を促す手法」とされます。そのため、指導者が何かを教える行為だと思われがちですが、基本的な姿勢は「両者が同じ目線に立ち、目標達成のために共に成し遂げる」というものです。 上記より、企業内でのコーチングを定義するとすれば、「上司や専門家と部下が対等な目線で共同して組織の全体目標を個人の価値観とすり合わせながら、個人のジョブや目標を設定・実行していくこと」と言えます。 ビジネスシーンにおけるコーチング ビジネスシーンでコーチングを活用できる場面として、社員教育やマネジメントが挙げられます。それぞれを詳しく紹介します。 社員教育 社員教育の場で、従業員の思考能力や問題解決スキルを養うための手段として、コーチングは有効です。組織を持続的に成長させていくためには、自発的に考え、問題を自ら解決できる人材の育成が鍵となります。 ビジネスシーンにおいて、問題解決スキルが活かされる場面は多いため、組織がコーチングを取り入れる重要性が高まっているのです。 マネジメント コーチングを活用したマネジメントの目的は、従業員が目標達成のための能力や考え方を養うことです。問題に直面したときに、個人が自ら考え、行動できる人材育成のために、コーチングを活用したマネジメントが効果を発揮します。 変化が激しくなりつつある現代では、柔軟な考えや新しいアイデアを構築できる人材が求められるようになっています。自発的に変化に対応できる人材を確保するためにも、コーチングによるマネジメントは、組織の発展・成長に大切な取り組みとなります。 コーチングの種類 コーチングには主に社内人材に実施させるパターンと外部の専門企業に委託するパターンの2種類が存在します。 社内人材がコーチングを実施する場合は、費用の抑制や、組織内のコミュニケーションが活発化などのメリットがある一方で、上司の力量次第では組織の風通しが悪くなるなどのリスクも伴います。 外部の専門企業に委託する場合は、安定的に高いクオリティのコーチングが供給されることが期待される一方で、費用が嵩むといったデメリットがあります。 パーソナルコーチング パーソナルコーチングは、一般社員や従事者を対象とするコーチングです。 パーソナルコーチングは、問題解決や戦略立案に関する能力を鍛える目的や、メンタル面にフォーカスした形式などがあります。複数の指導者によるセミナースタイルや、コーチと1on1での会話で進行され、受講者のスキルや目的を踏まえて実施されます。 パーソナルコーチングは、一般的に複数回・数ヶ月をかけて、課題解決や目的達成に向けて継続的に従業員をフォローしていきます。パーソナルコーチングでは、クライアントが自身の潜在能力を最大限に発揮し、個人的な目標を達成するのに役立ちます。 エグゼクティブコーチング エグゼクティブコーチングは、経営者やマネージャーなどの組織を統率する立場の方を対象とするコーチングです。実施形態はパーソナルコーチングと同様ですが、ターゲットがマネージャー層であるのが特徴です。 エグゼクティブコーチングでは、組織の変革に関わる意思決定スキルの向上や、企業の幹部候補者育成などを目的としています。 変化が激しく、将来の予測が難しい現代において、経営者には自社の現状や、情勢の変化を踏まえ、経営判断を瞬時に行わなければいけません。企業を発展させるために、組織の核となる経営者の責任は重大となります。 経営者の意思決定力・判断力のスキルアップを促すエグゼクティブコーチングは、現代において需要が高まっているのです。 コーチングとよく似た言葉とその違い コーチングと似た言葉として、以下があります。 それぞれの特徴やコーチングとの違いなどを詳しく紹介します。コーチングと混在しないように、意味や概念を押さえておきましょう。 コンサルティング 専門的な知識や経験を提供し、問題の解消に向けて具体的なアドバイスや戦略を提供するのがコンサルティングです。専門知識を持つコンサルタントが、クライアントに対して解決策を提案する役割を果たします。 質問を通じてクライアントを誘導し、自分で答えを見つける力をつけるための手助けをするコーチングに比べて、コンサルティングは答えやアドバイスを提供する点で違いがあります。 ティーチング コーチングとティーチングの違いは、学習プロセスと役割にあります。コーチングは主に自己発見と問題解決に焦点を当て、クライアントが目標を達成するために自身の能力を引き出す手助けをします。 一方、ティーチングは知識の学習に焦点を向け、教師側は学生に特定分野に関する情報やスキルを教えます。教師は通常、カリキュラムや教材に基づいて教育内容を提供し、生徒に情報を伝える役割を果たします。 コーチングは自己発見と問題解決スキルの向上を促進し、クライアントの実務に関する技術や、洞察力の発育を促すのに対して、ティーチングは知識とスキルを伝えることに焦点を当てる違いがあります。 メンタリング メンタリングは経験豊かなメンターが、知識や経験を共有し、指導するプロセスです。コーチングは実務に関する技術や知識の支援が多いですが、メンタリングではメンタル面での精神的サポートが中心とされます。 コーチングよりもメンタリングの方が期間が長くなる傾向があり、仕事に関するスキルや技術だけではなく、精神的な悩みや課題にも対話を重ねながら向き合います。実務経験者が対象となるコーチングと異なり、メンタリングでは新社会人など、社会経験のない方が対象となることもあります。 コーチングのメリット コーチングを行う利点としてはいくつか考えられますが、特に以下の4つを紹介します。 主体性を高める 最もわかりやすいメリットとして、「主体性が高まる」という点があります。ただ闇雲に知識やノウハウを詰め込まれただけの社員は、自身の頭で考える機会を失います。その結果として、与えられた業務だけをこなすようになり、アイデアなども出にくくなるでしょう。新しいアイデアを出せる社員を育成できないということは、会社としての成長も止まってしまう原因になるため、「コーチング」は必須とも言えるでしょう。 潜在能力を引き出す コーチングを行うことによって、社員自身の頭で考える癖がつき、これまで気づかなかった潜在的な能力を引き出すことにつながることがあります。何か新しい目標に向けてプロジェクトを進める際など、既存のアイデアだけでは発展しないような場合に役立つでしょう。ここで重要なことはコーチングにおいて、社員の思考を広げられるようなコミュニケーションを意識することです。 学習意欲の向上 主体的に行動できるようになる点がコーチングの強みと言いましたが、その影響によって社員自ら新たに学ぶ姿勢が見られる可能性が高まります。つまり学習への意欲が高まるのです。一度モチベーションが向上してしまえば別の場面でも大いに役立つため、この効果を利用しない手はありません。 メンバーとの信頼関係が向上する コーチングは、上司とメンバーの信頼関係向上にもつながります。上司や先輩社員が、部下と対等な関係で向き合うことで、交流する機会が増加するため、お互いの考えや価値観を共有しやすくなるのです。 会話をする機会が少なかった社員同士の関係が深まることで、円滑なコミュニケーションがしやすくなり、業務効率の促進にもつなげられるのもコーチングのメリットと言えます。 立場が違う社員同士で、話し合う機会を広げられるのがコーチングの利点です。 コーチングのデメリット 利点だけに注目するとコーチングをしない理由が見つからないと思います。ですがその反面、障壁となる要素も含まれるのです。こちらも大きく分けて3つ解説します。 時間が必要 コーチングの効果は即座に現れるようなものではありません。数回のコミュニケーションを取ったからといって、主体的に行動できる社員が増えるといった都合の良いものではないのです。確実な効果を期待するためには、対話などのプロセスを繰り返し、じっくりと時間をかけなければなりません。ですが人材の育成には時間がかかるものだということをあらかじめ把握しておけば、デメリットとは感じないでしょう。 効率的な育成が困難 […]

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