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低圧電気取扱業務特別教育とは?受講の対象者と電気工事士との関係性について解説

特定の電気に関連した業務を行ううえで、安全のために「低圧電気取扱業務特別教育」を受けることが絶対条件となっています。しかし、どのような内容なのか、どのような方が受けるべきなのか、イマイチわからない方もいるのではないでしょうか。

この記事では、特別教育の説明だけでなく、関連した資格についても詳しくご紹介します。電気系統の仕事を行っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

低圧電気取扱業務特別教育とは

特別教育では、どのようなことを学ぶのでしょうか。ここではその内容や対象について解説します。

低圧電気取扱業務特別教育の概要

この教育は、感電によって発生する事故を避けるための研修であり、制度によって受講が必要となっています。この講義を受けることで資格を手に入れられるわけではないので、その点は注意しましょう。

特別教育は、「直流750V以下」「交流600V以下」の電力をあつかうためのものであり、おもに以下のような方が対象です。

  • 充電電路に関わる業務に携わっている方
  • 充電部分の開閉器の業務に携わっている方
  • 電気工事士の資格を保有している方

年齢や職歴の制限は基本的にないため、自分の仕事内容をよく確認したうえで受講をしましょう。

学科と実技の講習会を受講

講義の内容は「学科」と「実技」の2種類で構成されており、それぞれ7時間以上受ける必要があります。これは制度によって定められており、場合によっては8時間以上の講義を受けることもあるでしょう。

また、講義は法人や協会だけでなく、事業所で行うケースもあります。その場合は、以下のような決まりを守る必要があります。

  1. 講義を行う方は受講内容について十分な知識・経験がある
  2. 講義は本来の労働時間のなかで実施する
  3. 外部での講義を受ける場合は、それに関わる費用は事業所が負担する
  4. 講義内容と時間は、あらかじめ決められた制度に則って実施する
  5. 講義の記録は3年間保管する

このような点に留意しながら実施しましょう。

電気工事士は低圧電気取扱業務特別教育を受ける必要はある?

電気工事士の資格を保有している場合でも、特別教育の受講義務はあるのでしょうか。ここではその詳細について解説します。

電気工事士も受講する必要がある

結論からいうと、電気工事士も受講の義務があります。

なぜならば、特別教育は資格の有無に関わらず、仕事を行う際の安全を確保する目的として制度で決められているからです。

そして、それぞれ管轄する省庁が異なる点も、ひとつの理由です。電気工事士は経済産業省が取り締まっている一方、特別教育は厚生労働省が受け持っています。

前者は電気関連の事故を防ぐために「資格」を管理していますが、後者は仕事内容に関係なく、従業員すべての安全に着目を置いています。どちらも同じ管理下だとしたら、制度の内容が異なっていたかもしれませんが、このような点は忘れずにおさえておきましょう。

異なる電気工事会社に転職した場合は改めて受講することも

事情によって転職して、同じ仕事内容の企業へ勤めることもあるでしょう。そのような場合だとしても、再び特別教育を受けなければいけません。

なぜならば、企業は講義を受けてない従業員に対して、受講を行う義務があるからです。そのため、前の職場で経験済みだとしても転職で企業が変わると未受講あつかいとなるので、講義に参加しなければいけません。

仕事を行ううえでは重要な内容であることは変わりないので、再び受けるようにしましょう。

複数の科目に分かれたカリキュラム

特別教育は1〜2日かけて行うため、スケジュールは必ずチェックしておきましょう。学科で受ける内容は以下の通りです。

  1. 低圧電気に関連した内容(1時間)
  2. 電気の設備に関連した内容(2時間)
  3. 安全に仕事を行うための道具に関連した内容(1時間)
  4. 感電の危険性がある作業方法の内容(2時間)
  5. 制度の内容(1時間)

このような内容で、計7時間の講義を受けます。実技では、活性を用いた仕事の方法について学びます。1日目は学科を受けて、2日目は実技を学ぶ流れが多いです。

低圧電気取扱業務特別教育だけでなく電気工事士の資格も取得するのがおすすめ

特別教育を受けるだけでなく、同時に電気工事士の資格も手に入れておくのがおすすめです。ここではその資格の詳細について解説します。

電気工事関係に必要な資格

資格を手に入れる前に必要なのが「第一種・第二種電気工事士」の取得です。これらの資格を受ける際に求められる条件はとくにありません。しかし第一種は第二種を持っている方、あるいは関連した仕事の経験がなければ取得がむずかしいです。

ひとまず、経験が乏しくても手に入れやすい第二種を目指してみましょう。このように、特別教育を受けたからといって、その後すぐに就職や転職ができるわけではないので注意しましょう。

電気工事士が活躍できる仕事

電気工事士では、以下のような業務で活躍を見込めます。

  • 建築物の配線作業
  • 家外の配線作業
  • エアコンの据えつけ
  • 発電機関での仕事
  • 電気を使用する道具の据えつけ
  • 家内の電気設備の据えつけ
  • 電車に関連した作業

このように、さまざまな場面で役立つのがわかります。第一種の資格を手に入れると、低圧だけでなく高圧の作業も行えるため、さらに活躍の幅が広がるでしょう。第二種を獲得している方は、ぜひ検討してみましょう。

低圧電気取扱業務特別教育を受けるとできる作業

講義を受けることで、どのような仕事を行えるのでしょうか。ここではその内容について解説します。

充電電路の敷設もしくは修理

充電電路は、周囲に絶縁できるようなものがなく、接触によって感電の危険性がある状態です。この危険な状態を避けるために、絶縁が可能なテープを巻いて対処をするのですが、この行為を行うためには特別教育を受けなければいけません。

また電気が止まっている、つまり停電している状態での作業は、受講の必要はありません。電気を測定したり、検査したりする仕事も対象ではありません。どの仕事に特別教育が必要なのか、不要なのかをよくチェックしておきましょう。

特別教育が必要ではない作業

その他にも特別教育が不要な作業はいくつかあります。たとえば、電気自動車を整備する仕事は、別の内容の講義を受ける必要があるため、対象外です。

低圧ではなく、高圧または特別高圧の電気に関係した仕事を行う場合も、別の講義を受講する義務があります。

このように、自分の仕事内容が特別教育の受講に該当しているかわからない場合は、近くの講義先または労働局へ問い合わせをしてみましょう。

低圧電気取扱業務特別教育は安全な仕事を行うための制度です

特別教育は資格の獲得に直接関係するわけではなく、特定の電気を取り扱ううえで必要なノウハウを学ぶのがおもな目的です。しかし、この受講を通じて、関連した資格の獲得を目指すきっかけにもなるでしょう。

また、元々電気に関係した仕事を行っている方も同様に、必要に応じて講義を受ける義務があります。特別教育の内容や受けるべき方をおさえたうえで、今後も安全な仕事を心がけて行きましょう。