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労務管理費とは?労務費との違いや2つの内訳を詳しく紹介!

労務管理費とは

労務管理費とは、主に建設工事現場において、下請負契約に基づいて働く現場労働者と、請負企業が臨時で直接雇用する「現場雇用労働者」の労務費用などの工事原価に算入される諸経費のことを言います。この労務管理費は、現場管理費の一部に当てはまります。

⇒労務管理のシステムについて詳しく知りたい方はこちら

現場管理費と労務管理費の関係

現場管理費とは、工事現場を管理するための費用のことを言います。大工などの労務費や、クレーンなどを用いるための機械費など、工事に直接かかわる費用に加え、現場監督を雇用するための人件費なども当てはまります。

賃金以外での現場作業員に関わる作業用具や作業着の費用、食事代などの内訳を「労務管理費」といいます。

労務管理費の内容

労務管理費には、賃金以外の場面で作業員に関わる費用が主に当てはまります。

具体的な例をいくつか挙げると

  • 打ち合わせなどの飲食代
  • 安全協力会費、互助会
  • 安全帽や軍手、雨具などの作業着およびクリーニング代
  • 遠方作業の宿泊費
  • 人身事故の処理費

などが労務管理費の内容です。

労務費と労務管理費の違い

労務管理費が賃金以外の場面で発生する費用であることに対して、労務費は製造に直接関わる社員に支払う賃金が当てはまります。詳細については後述しますが、労務費は人件費の内の1つであり、さらに「直接労務費」と「間接労務費」に分けられます。

労務費とは

労務費とは、人件費の内に該当し「特定の製品を生産する場合に発生する費用」のことを指します。

「製造部門の社員に対して支払う賃金や給料」が労務費に該当します。同じ「賃金や給料」であっても、他部門の社員分は販売費や一般管理費として計上されます。

直接労務費と間接労務費

労務費は、製造の過程で直接関わる「直接労務費」と、その他すべてに関わる「間接労務費」に分けられます。労務費を計算する場合は、この2つに注意して行いましょう。

直接労務費は、製造において加工や組み立てなどに直接関わる社員(直接工)が大部分を占めます。この直接工が間接作業を行うことがありますが、これは直接労務費には該当されません。

間接労務費は、直接労務費に含まれない全ての労務費のことを指します。機械の調整や清掃作業などを行う社員(間接工)が大部分を占めます。

労務費と人件費の違い

一般的に人件費は、給料や賞与、手当などの費用に当たるものです。労務費は人件費のうちの1つに該当し「商品の製造に関わる人にかかる給料や手当」のことを指します。

労務費が使われるのは主に会計管理や原価計算で、製造業や建設業において発生することが多いです。

労務費の内訳

労務費の内訳は、以下の5つに分けられます。

  • 製造部門への賃金
  • 自給で働くアルバイトやパートタイマーなどの雑給
  • 製造部門の社員の賞与や、通勤費などにあたる従業員賞与手当
  • 製造部門の社員の退職のために計上する退職給付費用
  • 社会保障などの法定福利費

違いを確認し、労務管理に役立てましょう

労務管理費は、現場管理費の内の1つであり、賃金以外の場面で発生する費用です。これに対し労務費は、人件費に該当し、製造に直接関わる部門の社員の賃金や手当のことを指します。

2つの違いや範囲をしっかり理解し、今後の労務管理で活用できるようにしましょう。