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【モチベーション管理】職務拡大とは?職務充実との違いや具体例を解説!

職務拡大

職務拡大とは

「職務拡大」とは、従業員の担当する業務を新しく追加することで、任せることのできる業務の範囲を拡大していくことを指します。単純な作業をひたすらこなすよりも、様々な業務を行わせることにより、飽きが減り、業務を覚えているという実感が強くなりモチベーションが向上します。

職務充実との違い

「職務充実」とは、従業員の業務の質を高め、高度化していくことを指します。業務に関する従業員の選択の幅を広げることにより、モチベーション向上が望めます。このように「職務充実」は、職務の権限や責任の幅を拡大することから「垂直的な拡大」と捉えられ「職務拡大」は、担当する業務の幅を広げる「水平的な拡大」と呼ばれています。

職務拡大の具体例

「職務拡大」の具体例として、生産技術の革新が進行すると、生産可能な製品も増加します。これにより、従来のように職人の技術が活躍するような場が減少していきます。従業員は、自分の技術に誇りを持っているものの、それが活躍できる場所、機会がなくなっていくと、モチベーションが減少してしまいます。このような場合において、ある会社で異動を進めていったところ、従業員から「これまでは新しい生産技術が投入されると、自分の利用価値がなくなるようで心配していたが、異動を繰り返し様々な業務を経験することにより、工場全体としての生産性向上に役立てることができていると実感した。」という感想を頂いたようです。

従業員を異動させて従業員の育成や、モチベーションの向上につなげることができるということは「職務拡大」の良い具体例と言えます。

この他にも、営業社員の場合でも、一人の顧客に対し一つの商品を扱うよりも、多数の顧客に多数の商品を扱った方が、商品の知識だけでなく顧客への知識が増えます。そこから営業としての実力が身についたと実感することができ、モチベーションが向上します。営業社員における異動、転職も、職務拡大の良い例と言えます。

意味を理解し、モチベーションの向上に活用しましょう

「職務拡大」や「職務充実」は、管理者側が監督を行う現場において考えるものです。より多角的な視点で部下の業務を見てみれば、人材育成や生産性の向上だけでなく、モチベーションの向上も同時に進行することができます。そのためにも、2つの言葉の意味を適切に理解し、活用する必要があります。